BLUE RAIN


日々予断を許さないコロナの影響。

中止か続行か、、、綱渡りのような状況でしたが

22日大阪での公演も無事に大千穐楽を迎えることができました。皆様の心からのあたたかい応援に支えられました。

本当にありがとうございました!


タイトルの通り、雨の音と共に過ごした公演期間でした。まだ僕の頭の中では作品の曲が日替わりで鳴り響いてます。

 拙い文章ですが、この特別な舞台の思いや感謝の気持ちを綴りますね。





BLUE RAINは僕にとって本当に挑戦の舞台でした。


経験史上、膨大なセリフ量。

吉野圭吾さんはじめ、自分が一方的に舞台で拝見して第一線で活躍されている出演者の方々との共演。また十数年ぶりとなる荻田浩一さんの演出。


これはもうハンパないプレッシャーでしたが、この歳でこんなに全身全霊で挑戦させてもらえる舞台がある事自体凄い幸せなことで、

本当に感謝でしかありませんでした。


 そんな中、コロナ渦中での作品続行のお知らせはもちろん嬉しさはありましたが冷静に取り組んでいかないといけないと身が引き締まる思いでした。

5月のGW明けには譜面と台本を頂き、メロディーと伴奏が録音された音源資料が届きました。人と顔を合わせずともできることは"STAY HOME"でなるべくやる

スタイルです。それでいいのだと思います。

台本と向き合う時間もいつもよりあったような気がしますし。


初めてのリモート本読みをしたのは6月。

ここから本格的に稽古が始まりました。

 初めて尽くしは稽古場でも、フェイスシールドをして更にマスクという徹底。これは稽古する上でかなりキツかったですね。

皆さんのお顔は目から上、半分以上かくれてますから1ヶ月間、歌も芝居も目だけを頼りに相手の表情を読み取り、耳を研ぎ澄ませ色んな感情を心に落とし込む作業でした。


息を吸うのに負荷がかかるので肺活量はかなり鍛えられたと思います(笑)


コロナ禍での稽古は初めての取り組みでしたがプロデューサーはじめスタッフの方が常に喚起を促し、予防対策も全てバックアップしてくださいました。"協力" "共創"これがキーワードでした。


 博品館劇場、思いの丈は色んなとこで話しましたね。僕の原点の劇場。

そこからまたスタートできるという意味を噛み締め劇場入りしました。




 マスクはといいますと、本番前のゲネプロで初めて外しました。(もちろん本番中だけ)

これは本当に"水を得た魚"でした。自由に泳げる泳げる。このストレスも思えば役作りの一貫だったのかもしれません。(笑)


 そう。役作りと言えば、寝ても覚めてもルークとして台詞をブツブツと云う毎日。歩いてる時、風呂に浸かってる時、ふと台詞がよぎるとそのままシーンの最後までやらないと気が済まないというか。何処でも台詞を発してしまってましたね。

本番前には圭吾さんがど頭のシーンの台詞合わせを毎回してくださるんです。器の大きさたるや。気合入れになりました。


 迎えた初日のカーテンコールのあたたかい拍手は希望の光でした。どれほど心に染み渡ったか。優しくカンパニーを包んでくれました。本当に忘れられません。

 改めて、このような状況下でも協力してくださったお客様、東京大阪公演とチケットを購入したにも関わらずな泣く泣く断念した方々、配信で画面の向こうの最前列で応援してくださった全国の皆さんに最大に感謝致します。

 色んな気持ちを感じずにはいられない舞台でした。






"愛。犠牲。赦し。誰かのために生きる事。" エマが教えてくれた僕にとっても最大のテーマ。

苦しいとき、悲しいとき、此処に戻りたい。


BLUE RAIN』大阪大千穐楽を終えてカンパニー全員での手締め前、挨拶で荻田さんはこう仰りました。


『色んな奇跡が繋がったこの舞台。でもその奇跡は私たちとお客様の努力の積み重ねで勝ち取ったんだ。』と本当にその言葉に救われました。


今後も表現者として、withコロナ時代の挑戦は続きます。でもこのような奇跡を信じて歩み続けたい。





あぁ、また雨が降ってる


雨の中、佇んで書いてます。


テオ兄さんの最後のシーンの言葉を思い出します。






『君の歌うブルーレイン、降り続ける雨をなんとか止ませてみたかった。だが、俺にはそんな力は無かった。でも、その雨に、一緒に打たれ続けることならできる。』真っ直ぐで優しい言葉。僕はそう感じます。

誰かにそっと寄り添える自分でありたい。


この作品を終え、少し雨が好きなりました。

んー、雨も悪くない。


ルークとして再び舞台に立てる日を願って

雨が降ろうが嵐になろうが、どんな荒波も自由に泳いで行こうと思います。










MITSUAKI