ひとつの事を、ひたすら繰り返す。

続け続ける。

私の周りの、いわゆる成功者の方々はそんな方が多いように思います。

続けること、簡単なようで難しいですよね。

岐阜県高山市「千光寺」には、400年ほど前に気が遠くなるほど仏像を掘り続けたとさせる修験僧です。

その数なんと…12万体!

桁が大きくてピンと来ませんが一日に10体ほど掘り続けた計算になります。

現存するものでは5000体程と言われていますが、北は北海道までこの円空上人に掘られた仏様が残っています。

中でも日本一危険な神社、エクストリーム参拝と言われる太田山神社の岩窟でも仏様を掘っていたそうです。

実際に行ったことのある人ならば、こんなところで…!と驚く所です。

太田山神社についてはいつか、改めて記事にしますね。

話は千光寺に戻り、そんな生涯で12万体程の仏像を彫られた円空さんですが、その内の一部がこの千光寺、円空仏寺宝館で拝見することが出来ます。

入館料は500円。

私が行った時には丁寧に解説もしてくださいました。

大きな立ち木を枯れさせてそのまま掘りぬいた仁王像や、最近漫画で有名な両面宿儺の彫刻もあります。

なぜ両面宿儺かというと、昔の飛騨を治めこの飛騨高山千光寺を開山した人こそ両面宿儺だと言われており、この地では英雄とされています。

漫画では完全に悪役のようなので、なんだか複雑な気持ちになります。

一方で悪者、一方で英雄と言うのは先日の八面大王と通じるものがあります。

もしかしたら同一人物だったり、親戚だったりするのかもしれませんね。

背景を想像するのも楽しかったりします。

また、周辺には八十八か所の祠があり、巡礼することもできます。

途中、パワースポットの五本杉や両面宿儺を祀る両面宿儺堂、芸術や豊穣を司るとさせれる弁天堂などがあります。

ただ、それらを抜きにしても古くから大切に守られてきた森の中を歩くだけでもとても癒されます。

ゆっくりと歩きながら、両面宿儺や人生の後期の長い時間をこの山で過ごした円空さんに思いを馳せてみてもいいのかもしれません。