ホンダウォークの修理ブログ

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ホンダウォークのサービスマンがお客様のために日々修理、整備に奮闘している日記です。

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寒くなって皆さん除雪機の準備に取り掛かった様です。


今回は純粋?にエンジンがかからない!

分かりやすくてメカニックにとっては精神的プレッシャーの少ないご依頼で助かります。

機種はスノーファイター!HS1810Z。


プラグに火は飛ぶが始動不能。

前回と同じ様な症状です。

でも残念、レベルゲージはしっかり刺さっています((>д<))
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プラグを点検すると乾いてます。

やっぱり燃料が来てないのは確かな様ですが。

しょうがない?からキャブを点検してみます。


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キャブレターが外しにくい機種なんで、出来れば雪の降る夜中に現場作業はしたくない所です。


取り掛かる事10分、無事分解完了!

はずして「びっくり!」

燃料カットソレノイドの配線がご覧の通り「断線!」


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ソレノイドを引っ張れなくて燃料がフロートチャンバーに供給されない状態でした。



症状が同じでも原因は色々あるもんですね。


今回はソレノイドを交換しました。

でも現場で緊急に復旧しなくてはならない時はソレノイドを外して、ニードルの先端をニッパーで切っちゃいます。

部品が入荷したら必ず新しい部品に交換してくださいね。

くれぐれもそのままにしないで下さいね。







毎年この時期になると急に除雪機のメンテナンス依頼が増えます。


「エンジンがかからない」とか「変な音がする」とか色々な修理依頼があります。


今回の依頼は「たまにエンジンが止まってかからなくなる」というご依頼。

機種はホンダのガソリンエンジン搭載 HS2411Z「スノーファイター」!


エンストの故障診断はエンジン本体~電装まで不具合原因が多岐にわたり特定に時間がかかります。

特に「たまに止まる」ような再現性の乏しい現象はたいへんです。


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今回は不具合発生時、点火火花は出るが始動不能。


そういえば、以前にもこの機種で同じようなトラブル体験があったような ∑(-x-;)


持ち主曰く、「★☆輪店で見てもらったが治らん」そうな。

キャブレターは分解整備済みとの事。


じゃー、ってことでアノ部品をチェックしたら案の定。


「オイルレベルゲージ」が抜けかかっていて、緩々スポスポの状態。

押し込んでエンジン始動すると快調(*^ー^)ノ 抜くとエンジンが不調になって止まる。


そうなんです、初期のスノーファイターシリーズはエンジン内の圧力変動を利用した負圧式燃料ポンプでキャブにガソリンを送っています。

「オイルレベルゲージ」が抜けたり、差し込みのゴムがダメになるとクランクケース内の圧力変動が不足してポンプが作動しなくなるんです。

結果、キャブにガソリンが行かなくてエンジンが止まります。


途中から電磁ポンプ式に変更になってるんで、オイルエレメント近くに電磁ポンプが付いてる機体は大丈夫!


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どうってことない無い部品の様ですが、劣化して不具合の元になるんです。

定期点検時は是非交換してください。


ちなみに部品番号は 「15655-ZJ1-851」です。











以前にゼノア2サイクル刈払機のキャブ調整を取り上げましたが、ホンダ4サイクル機の調整方法の問い合わせが数件ありました。


ゼノアとは少し調整方法が違うので補足説明をいたします。


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これがホンダ4サイクル刈払機のキャブレターです(GX22エンジン用)

基本構造はゼノア用とほぼ同じです。


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空燃比調整用のスクリュー(ホンダではアイドルニードルピンと言います)が真上についているのも一緒です。

(少し細い穴の奥にねじ込まれていま)


調整方法は

①エンジンを始動します。

②スロットルストップスクリュー(アイドリング回転調整用のネジ)を緩めます(エンジンが止まるくらい)

③アイドルニードルピンを回しエンジン回転が一番高くなる位置を探します。

④そこからアイドルニードルピンを1/8回転 反時計方向に回します(緩む方向)

⑤スロットルストップスクリューでアイドリング回転数を規定値に調整します(規定値3100rpm 回転計でチェック!)。

⑥エンジン回転を上げ調子を確認。

*エンジンの個体差もあるので微調整が必要になることがあります。


という手順で調整完了です。


でも調子が出ない時はエンジン本体の不具合やキャブレター内部の消耗部品の劣化を疑ってみてください。


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キャブレター内部にはダイヤフラムという部品が使われていて必ず劣化します。

薄いゴムの弁なので長い間に必ず硬化して正常に機能しなくなります。

そうなったら、どんなに調整しても快調にはなりません。


快適な作業には機械のメンテナンスが重要です。


困ったら、ホンダウォークにご相談下さい。