みんな本や雑誌が大好き!?

みんな本や雑誌が大好き!?

現代史ほか,さまざまな本の紹介をしていきます。皆様の読書の参考になれば、こんな本があるのかといった発見になれば幸いです。

「へんな学部」ではなく「まともな学部(学科)」として「法学部スパイ学科」「法学部インテリジェンス科」はなぜ新設されないのでしょうか?

[2026・6・19・金曜日]

 

 

 

 

西岡壱誠氏の『へんな学部 令和ニッポンのユニーク学問最前線』(笠間書院)を読みました。

 

昔は「どこの大学に入るか」がすべてでした。東大・京大・早慶という「ブランド」が、一生のキャリアを左右しました。しかし、今は違います。終身雇用は崩壊、生成AIの進化やグローバル化により、昔の仕事は消え、新しい仕事がどんどん生まれています。これからは「個人のスキルと専門性」が問われる時代です。こんな変化の激しい時代に必要なのは、どこの大学かではなく「何を学んで、何ができるか」です。「へんな学部」は、まさにその何を学んで、何ができるかを明確に打ち出しています。「ここでしか学べない」という希少性が、キャリアの武器になります。

本書は、令和日本に実在する15のユニークな学部・学科を取材し紹介。学長や教授、在学生へのインタビューも交え、学部の背景・特色・将来性を描きます。「そんな学部が本当にあるの?」という驚きと、「社会に役立っている」という発見とともに、志望校選びの新しい可能性を提案します--とのふれこみです。

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そういわれれば、私が大学を受験した1970年代後半……。早稲田大学にどうしても入りたい人の中には、学部によって入試日が違いますから、政経学部、法学部、文学部、教育学部など文系なら文系全学部を受験する人もいました。成績のいい人だと、全学部合格なんてことも。さすがに政経学部、法学部受けて理工学部も受けて合格するなんて人はまれだったでしょうが……。

 

こちらはせいぜいで法学部(か政経学部政治学科)オンリー。世の中には器用な人もいるものだと感心していましたが、近年は、ピンポイント受験も増えているようです。この大学のこの学部は全国でもまれで、ここしか受けない、行きたくないという受験生もいるようです。

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本書で出てくる「へんな学部」としては、こんなものがあげられています。

 

福井県立大学恐竜学部、佐賀大学コスメティックサイエンス学環、京都精華大学 マンガ学部、関西国際大学経営学部ゴルフマネジメントコースなどは、たしかに学部学科名だけみると「へんな学部」のように見えます。各学部各学科関係者への取材を通じて、こういう「へんな学部」新設の動機なども問いただしています。学生へのインタビューもあります。「恐竜学部」などは、まぁ、福井県だからこそ…というあたりは納得もさせられました。

 

そのほか、日本大学危機管理学部も紹介されています。これは「へんな学部」というよりは時代要請型の新学部といえると思います。「危機管理」といえば佐々淳行さんですが、まだ学生が入学していない段階で、一度ここを訪れたことがあります。知人がこの大学の先生をやっていたこともあり表敬訪問しました。

 

三軒茶屋駅から歩いて十数分程度。普通、大学のキャンパスというと、正門から自由に入れるものですが、危機管理学部のみの校舎のせいか、そんなに広くもなく、入り口というか受付を経由して中に入るという感じでした。さすが?「危機管理」学部と感心?した記憶が残っています。

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そのほか、熊本県立大学半導体学部(仮称)や明海大学不動産学部なども出てきます。

 

専門学校レベルで対応できるような学科名もあるのではと思ったりもしますが(マンガ学部?)、深く勉強しようと思えば、やはり大学学部レベルになるでしょうか。

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読み終えて、ふと、〇〇大学「政治家・経営者養成学部」なんてあってもいいのかなと思いました。これに関しては、「松下政経塾」というのがあり、すでに首相も二人輩出しています。国会議員だけでも何十人もいて、首長(知事・市長)、県議、市議など合せると百名近いのかもしれません。

 

松下政経塾は、玉石混淆の政治家を輩出しているようにも見えますが、与党系、野党系、右派系、左派系の政治家や経営者養成学部があって、切磋琢磨するのもいいのではないかと思いました。

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それにしても、戦争や諜報などを学問的にもきちんと研究する大学の学部は日本国内にまだないといえるでしょうか?

〇〇大学インテリジェンス学部などの新設も必要ではないでしょうか。せめて法学部法律学科、法学部政治学科、法学部国際関係法学科などがあるようですから、法学部国際インテリジェンス科なんて追加的に設置されてはいかがでしょうか。法学部スパイ学科でもいいと思いますが?

 

では、ごきげんよう(本欄で紹介した作品に御関心のある方は、ブログの文中の作品のリンクをクリックして註文してみてください)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さかえだ書店」は「一人アマゾン」だった?

「一冊の本」との出会い……「選択の自由」を行使するにあたっての「多様」とは?

[2026・6・18・木曜日]

 

 

 

1941年生まれの栄田浩己氏の『本、お届けします。注文配達専門「さかえだ書店」』(秀明大学出版会)を読みました。

 

40歳を過ぎてから「自分の置きたい本だけを置く本屋」を南荻窪で開業。やがて、無店舗となった84歳の今も、お客さんからの注文書を仕入れに本の卸が集まる〝神田村″に通う。 デジタル化が久しい今、40年以上通い続ける神田村の変遷と、本を通した人と人との出会い、人はなぜ本を求めるのかをつづった珠玉の一冊--とのふれこみです。

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本書の前半は自叙伝的な流れ。夜間高校、大学夜間学部を出て福祉施設に就職…結婚。本への熱い思いを持ち続けていて、本屋を開業したいと考え、施設が閉じられたあと、書店でのバイトを経て、1984年に南荻窪の地に「さかえだ書店」を開業。

やがて無店舗になるものの、開業以来のモットー(客の注文を受けた本は翌日か翌々日に仕入れて届ける・売る)を今日まで続けているとのこと。その人生の軌跡を綴った本でした。

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1980年前後、大学生だった私は大学生協でよく本を「注文」していました。書店にはなく、ちょっと古い本。電話代も惜しんでいた時代ですから、出版社に問い合わせることもなく、生協で注文します。すると、「品切れ重版未定」という返事が来ることがほとんどでした(まれに在庫ありで手元に届くことも。ほぼ「古本」状態。)。「品切れ重版未定本」は、当時は古本屋を廻って探すしか方法はありませんでしたが、それでだいたい見つけることはできました。

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新刊で出たばかりの本でも、駅前書店などにすぐに並ぶということはありませんでした。本の配本のシステムについては栄田さんの本でも触れています。ベストセラー本など、東京といえども、個人経営の本屋にはすぐには廻ってきません。

ただ、神田村では、小回りの利く取次店が何軒かあり、そこに通えば、即日新本を入手することが出来ました(本屋さんなら)。

ということで、客の注文を受けて、バイクに乗り南荻窪と神田神保町を往復する日々。雨の日は電車。常磐線などでよく見かけた行商の女性ほどの大荷物を抱えていたわけではないでしょうが、何十冊と仕入れていたのでしょうね。

 

神田神保町(神田村)に出掛けると、その間、店を開けるわけにもいかず(奥さんは別の仕事で稼ぐ必要あり)子供に店番をさせることもあったようです。朝出掛ければ、帰りは午後になります。

 

やがて無店舗営業になり、その分、買い出しに専念?

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一刻も早く本を読みたい読者の要望に応えて栄田さんは神田村に日々通い、その要望に応えていたのですが、読んでいて、これは「一人アマゾン」ではないかと思いました。栄田さんの本にもアマゾンのことが出てきます。

 

いまは「さかえだ書店」のような本屋を通さなくても、個々人が直接、パソコンで大書店やアマゾンなどに注文をすることができます。都内なら、アマゾンに注文した新本は早ければ「郵送」で翌日(翌々日)には自宅に届きます(直接発送の「郵送」はなぜか土日も配達してくれるようです)。しかも、本だと、いまのところ、文庫本一冊とて原則送料無料です。

 

書店経由の注文もそういう手数料は「無料」だと思いますが、アマゾンの注文だとカード決済ですから、アマゾンのポイントのみならずカードのポイントも付加されます。

 

そういうふうに「アマゾン」と「さかえだ書店」のような小回りが効く書店とを比べると、もはやアマゾンのほうが優位に立つのでしょうが、それでも「さかえだ書店」経由で本を注文し購入する人がいるとのこと。人間関係の機微でしょうか。ううむ…ですね。

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土曜日の朝8時前後に新聞の書評欄で、読みたい本を発見したら……。

下記の4パターンが考えられます。

 

1 近所の書店に行き、そこで見つけて購入(もしくは見当たらないとその書店で注文する。土曜日の注文だから、「さかえだ書店」のようなところでも、早くても月曜以降のお届けになる?)

 

2 アマゾンでチェック。クリックして注文。プライム会員かどうかはともかくとして、都内在住なら、そして新刊で直接発送本なら、土日でも配達しているようなので、日曜日には本が自宅に届いて読み始めることも可能(アマゾンでも、すでに「古本」として出している個々人のところがあれば、そちらで安く購入することも可能(逆に高い価格になっていることも?)。その場合、手元に届くのは月曜以降になることも)。

 

3 歩いていける近所の図書館の横断検索でチェック。蔵書として図書館にあれば予約する。まだ借りる人がいなくて一番だったら……。歩いていけるところでなく、別の分館にあったとしても、即日配送開始で、早ければ土曜日午後には近くの図書館に本が届き、取りに行けば土曜日夕方から読書開始可能となる。予約がすでに何人かいれば、じっと待つ。読めるのは1~2カ月先(場合によっては半年先? 来年?)。

 

4 近くのブックオフなど古本屋を土曜日の正午前後に廻る。すでに棚にあれば定価の1~2割引き程度で購入することも可能。土曜午後夕方から読書開始も可能になる。

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本を読む(入手)にあたっても、少なくとも上記4パターンがあるわけで、駅前書店などが苦戦するのも無理はないわけです。1980年ごろと違って、図書館のネットワークも充実し、ブックオフなども進出してきたわけですから。

 

昔、浦和駅近くの古本屋を物色していた時、店番のおばさんがなじみ客相手に、「ブックオフができちゃってねぇ、困るわねぇ」とぼやいていたのを覚えています。30年近く昔? もうすでに廃業しているようですが。

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余談ですが、「さかえだ書店」の常連客に古希を過ぎた小森武という人がいたそうです。その人は高い本を注文したり、いままで紀伊國屋書店で買っていたけど、これからは「さかえだ書店」にするよと言われたりしたそうです。国立在住なれど、さかえだ書店の近くにマンションを持っていて(娘さんが住んでいた?)そこに寄ったりした時に本屋にもきたようです。

 

悠々自適のお金持ちのおじさん?

 

小森武? どっかで悪名を聞いた記憶があるなと思っていたら、本の中でも美濃部都知事時代の幹部というか、美濃部を都知事にした男と言われ、北朝鮮礼賛の岩波の安江良介(一時都知事特別秘書)と親しく、美濃部さんが亡くなった時、小森さんが「君は僕に何をしているのかと聞いていたが、今日発売の『週刊新潮』に出ているよ」と言ったこともあるそうです。記事を見ると、小森さんのことをあまり良くは書いていなかったと指摘もしていました。

 

岡田一郎氏の『革新自治体 熱狂と挫折に何を学ぶか』 (中公新書)にたしか小森さんのお名前が出てきましたね。

 

いろいろと言われていた人のようですが、まぁ、好々爺でもあったようですね。本好きに悪い人はいない、なんてことはもちろんありませんが。

 

では、ごきげんよう(本欄で紹介した作品に御関心のある方は、ブログの文中の作品のリンクをクリックして註文してみてください)。

 

 

 

 

藤谷昌敏氏の『経済安全保障と「経済インテリジェンス」日本の機密はなぜ盗まれるのか…中国「超限戦」の全貌』を、世間(中共)知らずの若い方々にお勧めします

[2026・6・17・水曜日]

 

 

 

 

1954年生まれの藤谷昌敏氏の『経済安全保障と「経済インテリジェンス」日本の機密はなぜ盗まれるのか…中国「超限戦」の全貌』(芙蓉書房出版)を読みました。

 

帯に「元公安調査官による経済スパイ全白書」と大きく出ています。

 

中国の経済安全保障戦略と情報活動の実態とは?技術流出事件、ハニートラップ等…元公安調査官の著者が豊富な実例で綴る衝撃の一冊。

半導体、AI、量子技術、サプライチェーン、サイバー空間――。現代の国際競争は、もはや経済市場だけの話ではないとの認識で、中共の「超限戦」という名の経済安全保障戦略と情報活動の実態を追い、その延長線上で日本が直面する危機を明らかにし、留学生、企業、情報機関、サイバー攻撃など、多様な手段で進む「見えにくい攻撃」を整理し、日本の生存戦略を問い直す一冊--とのふれこみです。

 

松下政経塾に巣くった中共スパイ・李春光の名前も出てきます。ハニトラも上海総領事館の通信担当官の「自殺」など詳述もされています。サイバーテロや他国企業の買収の手口やら合法・非合法なんでもありの中共の経済スパイ活動の実態も明らかにされています。

 

本書を一読すれば、日中友好など幻にすぎないことは明々白々でしょう。

 

今年の5月に出たばかりの本ですが、高市首相にも届けて、「旦那の息子さんのトンチンカンな?孫の中国留学、大丈夫かいな?」と助言されるといいのかもしれません。

 

「週刊新潮」(2026年6月18日号)でも、下記のように報じられていましたからね。

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▼"孫"は中国留学……親中派「夫一族」と高市首相の危機管理崩壊

▼夫・山本拓氏の地元・福井の動物園にレッサーパンダが中国から贈られた事情

▼監視国家の中国に盗聴され、ネット情報も窃取されるリスク

▼「どこに進学・留学しようが勝手でしょ」と言い切る能天気な“義理の息子”

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2026年6月10日 13時8分の デイリー新潮でも、こんな「助言」がされています?

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 キヤノングローバル戦略研究所中国研究センター長で元朝日記者(北京特派員)の峯村健司氏はこう述べています。

 

「あくまで一般論として申しますが、監視国家である中国では、義理であろうと高市さんの親族となれば存在自体を100%把握され、盗聴やネット情報の搾取をされるリスクが生じます」

「女性や金銭関係のアプローチを仕掛けられる可能性も当然あります。情報機関の人間が偶然を装って、また研究目的だと偽って接触してくるなど、さまざまな接触があると考えた方がいいと思います。また日本人が中国へ渡航する際に忘れてはならないのは、日中関係が悪化しているということ。それに伴って拘束リスクは上がっており、反スパイ法施行以降17人の日本人が自由を奪われ、中には服役中の人もいます」

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『ピークアウトする中国』の共著者で、ジャーナリストの高口康太氏もこう述べています。

 

「中国政府からすれば、現役総理の親族というだけで、とても魅力的で価値のある存在だと思います。まずは当局から手厚く歓待され、中国の政財界における有力者や将来の指導者層と知り合う機会もあると思います。中国側は時間をかけて信頼関係を築き、いざという時に情報を教えてほしいと頼んでくる可能性も高い。本当に重要人物だと認定されれば当局は行動を徹底的にマークします。むしろ、高市さんのお孫さんは、自分から動かなくても有力者が関係を持とうとしてくれる。その人脈を生かして、将来的に日中の橋渡し役となれば素晴らしいことですが、いざという時にハニートラップ絡みの写真を持ち出される事態だけは避けてほしいと思います」

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お孫さんはもう中国に行っているのかどうか知りませんが、まだ日本にいれば、中国に行く時に、藤谷さんのこの本をもって行けば、向こうの空港で本書を没収されて即帰国命令が出るのではないかと思われます(もしくは逮捕拘禁かな?)。

もし逮捕拘禁されれば、中共の傲慢さを世界に知らしめることができます。人身御供となるのも日本国のためと思えば、中国留学してもいいのかも? 万事、表と裏があり、不幸は幸福につながることもありますから。

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それにしても、お孫さんは、中国に関する本など読んで勉強をしていたのでしょうか。もう遅いかもしれませんが、藤谷さんの本などを読んでおくべきでしょうね。内容がちょっと高度? ならば、1983年刊行(訳出)のフォックス・バターフィールドの『中国人 (上下)』(時事通信社)などもお勧めです。

 

私は40数年前、初めての海外旅行先にソ連を選び、1978年に訳出されていたヘドリック・スミスの『ロシア人(上下)』(時事通信社)を旅行カバンに詰めて訪れました。スミスの書いていた通りの「ソ連」の「実像」が見てとれました。

 

その数年後の1983年に訳出されたバターフィールドの『中国人』もリアルタイムで読了しましたが、あいにくと中国(大陸)にはまだ出掛けたことはありません。中共独裁体制が崩壊するまで、生涯、行きたくないと思っています(台湾は二度行きましたが)。

 

では、ごきげんよう(本欄で紹介した作品に御関心のある方は、ブログの文中の作品のリンクをクリックして註文してみてください)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「外交官」や「タブー」にもいろいろとあり。

「曽野明」「村田良平」「山上信吾」の流れと、「加藤紘一」「田中均」「藪中三十二」の流れと……。

[2026・6・16・火曜日]

 

 

 

 

食卓の上に「積ん読」している本が一冊あります。『タブーを破った外交官 田中均回顧録』(岩波書店)です。1947年生まれの田中均さんに関しては、あまりいい印象を持っていません。とはいえ、こういう本は一読して損はなかろうと思いつつも、ついつい、岩波の本だし、まぁ、……と後回しになってしまいます。2025年10月に出ている本です。

 

一方、同じく外交官で田中さんの後輩になる1961年生まれの山上信吾さんの本は、『中国「戦狼外交」と闘う』(文春新書)から始まって、何冊か読破しました。最新刊が2026年3月刊行の『高市外交の正念場 反日勢力との闘い、日本再生の分岐点』(徳間書店)ですが、これも読みました。

 

朝日・毎日・読売・日経・産経の国際報道に対する的確な批評やハニトラ体験?やら、英国大使が「同級生」だった朝日論説主幹の若宮啓文の訪英に際して、特別扱いをしたことへの批判など、いろいろと面白い話もあります。中国の戦狼外交への批判や歴史認識論争などに関しては、元外交官ならではの見識も表明されています。

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外務省の外交官の回顧録や時事論にもいろいろとあります。

 

曽野明さんの『ソビエトウォッチング40年』(サンケイ出版)から始まり、武田龍夫氏の『誰も書かなかったスウェーデン―”福祉王国”の性と人間』 (サンケイ出版)、 『戦う北欧 抗戦か・中立か・抵抗か・服従か』 (高木書房)、 『福祉国家の闘い―スウェーデンからの教訓』(中公新書)、『マス・メディアの犯罪: 日本の悪口、不安をあおる反日メディアを斬る』(日新報道)、村田良平氏の『村田良平回想録上下』『何処へ行くのかこの国は』(ミネルヴァ書房)などは快著でした。武田さんとは、一度、赤坂の某ホテルのスウェーデン料理店で食事をしたことがあります。物静かな方でした。

 

とりわけ村田さんの本は反骨・憂国の書。古巣外務省への苦言、進歩的文化人やその背後で彼らを支援していた朝日新聞、岩波書店なども名指しで筆誅を加えているのも小気味よいものがありました。

 

村田さんの本は回想録であるから自叙伝の側面もあり、戦前の旧制高校時代の回想も面白いものがありました。戦後の平和維持が「平和憲法」のおかげといった俗論を排し、東京裁判肯定論者の横田喜三郎の学説を批判し、なぜ「かかる人物が最高裁長官になれたのかが理解不可能」「更に文化勲章まで横田氏に授与したのは、政府の選考基準自体が狂っていたからであろう」とまで明言しています。

 

また、坂本義和氏の論文を読んで「よくもかかる頭脳構造の持主が東大の教授になったものだと思った。例えば、同氏の論文に米ソ二両大国について言及がある場合、ソ連の実体についての深い洞察は全くないことは一読して判った」と。

曽野さんや山上さんも村田さんと同様に、歯に衣着せぬ正論の数々を展開しています。

 

曽野明~村田良平~山上信吾さんは外務省良識派の潮流でしょう。

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一方、藪中三十二氏の『国家の命運』(新潮新書)を以前刊行時に読んだことがあります。村田さんの分厚い回顧録に比べると、新書サイズの200頁足らずの小さな本ですが、題名に「国家」があるし、こういう本がよく読まれるとすれば結構なことだと思ったのですが、一読してはて?と思いました。というのも……。

 

在学中(大坂大学法学部)に専門職の外交官採用試験に合格し中途退学して入省。この点は、以前読んだ『ノンキャリ外交官 万事塞翁が馬の半生記 まさか、語学苦手、外国人恐怖症の私が!?』(文芸社)の著者・中村一博氏と同じです。

しかし、藪中氏は、その後、上級職を受け、ノンキャリからいわゆるキャリアに転身。日米経済摩擦下の構造協議やら日中漁業交渉、拉致交渉など、外交官としての体験やちょっとした裏話などを散りばめていて、面白くは読めるのですが、著者の国家に対する気概というものをあまり感じることができないのです。

 

アメリカや中国や北朝鮮に対する交渉術のノウハウの類が綴られてもいました。自分が外交官としてそういう場でどう対応してきたかは本人でないと書けないから、そういうノンフィクションは参考にはなりました。自慢話ばかりをしているわけでもない。でも「拉致問題を含め、進展をみない現状に怒りを覚えておられる国民が多くいることも重々承知しているが、今は、相手の特徴をふまえて、冷静に、かつ、粘り強く他国とともに働きかけていくしかないと考えている」との結語には官僚的答弁の域を出ていないというしかないなと思いました。

その藪中さん、今は「定評」のあるTBSの日曜朝のモーニング番組にレギュラーとして登場されているようですね。あまり見ていないので、どういう発言をしているかはウォッチしていませんが……。

そういえば加藤紘一さんも元外交官でしたね。中国に甘い認識を示していたかと。

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日本の外交官の回想録といえば、ほかには元外務次官・法眼晋作氏の『外交の真髄を求めて』(原書房)などがすぐ浮かびます。法眼氏の講演は学生時代何度も聞いています。反ソではあったが中国に対しては若干歴史問題では宥和的な記述も『外交の真髄を求めて』にあったかと記憶していますが……。

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余談ですが。山上さんはYouTubeも始めたようです。私も早速登録をしました。

https://youtu.be/mtjbbzkWios?si=-DllJHwlvTt9ive0

 

昔と違って、本はともかく「生の声」を自宅で見聞できるというのは便利な時代になりました。講演会などがどこであるのかないのか、半世紀前は新聞の夕刊の隅っこなどで確認したりしていたものですから。それで村松剛、福田恆存、曽野明、江藤淳等々の講演をよく聞きにいったものです。学生時代の思い出ですね。

 

では、ごきげんよう(本欄で紹介した作品に御関心のある方は、ブログの文中の作品のリンクをクリックして註文してみてください)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外交の真髄を求めて: 法眼晋作回顧録 第二次世界大戦の時代

 

ノンキャリ外交官 万事塞翁が馬の半生記 まさか、語学苦手、外国人恐怖症の私が!?

 

株価七万円突破?

株投資するなら「米国株」より「日本株」でしょうか?

[2026・6・16・火曜日]

 

 

 

1976年生まれの河村真木子氏の『自由にあきらめずに生きる外資系金融ママがわが子へ伝えたい 人生とお金の本質』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を読みました。

 

元外資系金融のキャリアで現在は起業家、一児の母でもある著者が、「今」にあったお金の知見をわかりやすく解説!--とのふれこみの本です。

 

投資をすすめたり、とりあえずは日経新聞を読もうとか、英語力をつけようとか……。還暦すぎの前期高齢者が読んでもいまさら仕方がないのですが、一つの「経済論」として一読した次第です。

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引き続き、竹中啓貴氏&荒井匡史氏の『「いつの間にか富裕層」の正体 普通に働き、豊かに暮らす、新しい富裕層』(日本経済新聞出版)を読みました。

 

これまでの富裕層は、企業オーナーや地主などがメインだったが、近年、普通に働いて豊かになった「一般会社員の富裕層」が増加している。彼らは会社員ながら、どのように資産運用し、1億円以上の資産を築いたのか。富裕層調査を専門とする野村総合研究所の金融コンサルティング部が、「いつの間にか富裕層」になった会社員の正体に迫る--とのふれこみの書でした。

 

「世帯」で「純金融資産を1億円以上5億円未満もっている層」を「富裕層」というとのこと。

「世帯」で「純金融資産を5億円以上もっている層」を「超富裕層」というとのこと。

 

どうやって「会社員」がそういう富裕層になれるのか、そういう富裕層はどういう生活をしているのかなどを追究した本でした。

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豪華三昧に過ごすこともなく、堅実に生きていく富裕層が多いようです。とはいえ、高級外車を買ったり海外旅行を楽しんだり(飛行機がビジネスクラスなのかどうかの表記はなし)。

ゴールドカードはもっていたり。庶民層よりは、やはりちょっとリッチな生活?

 

一方、読書が趣味で落語を聴いたり国内旅行をちょっとする程度の富裕層の人もいます。基本的には年金で十分暮らしているといった富裕層もいるようです。

 

そういう消費に消極的な人たちに対して、著者は「個々人の価値観や生活スタイルに寄り添い、例えば専門家と巡る文化財ツアーや、自身の経験を活かせる社会貢献活動など、彼らの自己肯定感を満たす体験が求められているのではないでしょうか」と助言していますが、余計なお世話でしょうか?

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夫婦共稼ぎで年収3000万を越えるリッチなカップル(スーパーバワーファミリー)もいるようです。そういう人たちは家事の時間を減らすために、ドラム式洗濯乾燥機などは必需品で家事代行も頼んだりするようです。ジム通いも?

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我が家は、富裕層というわけではありませんが、全自動洗濯機はあります。ドラム式洗濯乾燥機は利用していません。天然お日様活用派です。

 

「家事代行」は、いまは私がおおむねやっています。洗濯干しは妻がやり、夕方取り込むのは私です。特売商品の買い出しは売り切れる前に私が四方八方、午前中に出掛けて購入します。

本体価格199円以下の牛乳を買い求めるのは私の日課となりました(ある店では、その値段が175円から178円に上がり、188円になってしまいました)。珈琲牛乳も牛乳より高くなり、先日、歩いて5分のスーパーでは本体価格208円もするのが、歩いて15分のスーパー特売では148円ということで、せっせと出掛け、3本買ってきました。180円の節約?

 

ジムなど行ったこともありません。早朝ジョギングもしたこともありません。特売買い出しのために、ちょっと遠くのスーパーを行脚したり、図書館などに歩いて出掛けたりするのが「運動」ですね。晴耕雨読の日々といえども、自宅とスーパーや、さらに遠くにある図書館を行き来すれば一往復で6000歩ほどにはなります。体力増強のために「お金」を払うという価値観は、私にはありません。そんなの無駄?

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昨今は株投資をやらないのは間違いという神話がはびこっています。

先日、武者陵司氏の『株価七万円の最強日本経済』(ワック)や朝倉慶氏の『株はもう下がらない 誰も止められない世界的金融インフレの暴走』(ビジネス社)を読みました。イランでの戦闘があっても、石油高になっても、株価は下がらず上昇気運です。米・イ合意成立で、今日(2026・6・16)の株価は七万円も突破?

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とはいえ、浜辺陽一郎氏の『米国株神話の崩壊 日本株の逆襲 制度リスクから読みとく株式市場の大転換』(ビジネス社)を読みました。

 

株主至上主義、資本市場の効率性、企業統治の優位性など“米国最強説”は本当か?原油高、戦争、分断――それでも米国株は買い続けていいのか? 制度リスクから読みとく株式市場の大転換。

なぜ米国株が危うく見えるのか?

会社法・企業統治の泰斗が暴く金融資本主義の限界。

「米国株こそ最強」という通説は、長年にわたり投資家の判断を支配してきた。しかし今、その前提が静かに揺らいでいる。本書は、金融・会社法を比較法の視点から分析し、米国株の強さを支えてきた制度構造の変質を明らかにする。同時に、日本における企業統治改革と制度的安定性に着目し、「日本株は過小評価されてきただけである」という可能性を提示する。市場の短期的な動きではなく、長期の構造から投資の未来を読み解く一冊--とのふれこみです。

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安易な米国株への投資を戒めています。これまでたしかに強かった米国株が、これからも強くあり続けるとは限らないと。その理由は…(本文をお読みください)。

天変地異や戦争などが起こる可能性を考えると、「日本株が必ず上がる」とは言えないにせよ、日本株への投資がよさそうとのことです。その理由は…(本文をお読みください)。

 

「変な陰謀論や思い込みに流されず、制度と現実を丁寧に見ていく必要がある」と著者は強調しています。

 

アメリカに比べると日本型経営は遅れている、日本の株主は冷遇されている等々、もう半世紀近く前から声高に言われ続けてきました。かつては、そういう声に耳を私も傾けていましたが、本書は、そうした「米国礼賛」「日本蔑視」の幻想的な経営観を是正しています。

 

株投資に関しては、ほぼゼロ状況に近い我が家(某商社株あり。年配当は税込10万円弱。長い間、無配当のときもありました)。こういう本を読んでも、頭のトレーニングにしかなりませんが、それもまたよしかと?

 

では、ごきげんよう(本欄で紹介した作品に御関心のある方は、ブログの文中の作品のリンクをクリックして註文してみてください)。