陸山会事件・小沢裁判が、民主主義を基本とする法治国家として、国際的にも恥ずべきことであることは、小沢一郎氏を支持するかどうかにかかわりなく、多くの国民に知れ渡ってきている。

 小沢氏を有罪にして得をするのは誰だ? 喜ぶのはだれか? それを炙り出せば日本の闇が浮かび上がってくるはずだ。
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 答は見えている。
 端的に言えば、シロアリ軍団=既得権益に群がる「政官業学報等」の集団である。
 「官」の中枢には、これまでの数々の理不尽な事象から、財務官僚が座を占めていることは容易に推し量られる。「官」の中には、検・判も含まれるから扱いにくいが、この検・判が無関係でないことが明らかになっていることから、闇の根深さが窺われる。

 「政」については、菅・仙石・枝野、野田・岡田・前原ら菅・野田政権・民主党執行部の幹部が、国民との約束を放棄しシロアリ退治は怠って、長引くデフレ不況下で弱い者いじめの消費税増税を命懸けで推進していることなどから、どうみても無関係とは言い難い。
 野党第一党の自民党であるが、消費税増税をめぐる自民党谷垣総裁や石原幹事長らが、野田総理ら政権幹部及び民主党執行部に対して執拗に「小沢切り」を求めていることからみて、自民党が闇に全く関わりがないとは思いようがない。

 業・学・報等については、後日に触れることにして、陸山会事件・小沢裁判の過程で、明らかになったことについて、問題提起をしたい。

 すなわち、多額の予算と労力を掛けた検察捜査によって、西松建設から自民党有力議員が6000万円のヤミ献金を受け取り、政治資金収支報告書に記載もしていないことが判明したことである。
検察はなぜ、この有力議員を未だに検挙しないのか。法務省・検察は、その理由を国民に説明する責任があるはずだ。
 また、国税局はなぜ、この議員を脱税容疑でマルサを出動させないのか。財務省・国税局は、その理由を国民に説明する責任があるはずだ。

 野田政権はなぜ、法務省・検察と財務省・国税局のサボタージュ(職務怠慢)を咎め、適切な措置を命じないのか。野田総理や法務大臣、財務大臣は、その理由を国民に説明する責任があるはずだ。

 大手新聞・テレビはなぜ、自民党有力議員の犯罪と違法行為を報道しないのか、また、法務省・検察と財務書・国税局の職務怠慢行為を報道しないのか。大手新聞・テレビは、その理由を国民に説明する責任があるはずだ。

 学者や評論家は、大手新聞・テレビ等を通じて見解を述べる機会があるにもかかわらず、なぜ、自民党有力議員の犯罪と違法行為について触れないのか、また、法務省・検察と財務書・国税局の職務怠慢行為にも触れないのか。その機会のある学者や評論家は、その理由を国民に説明する責任があるはずだ。

 与野党問わず国会議員は、国会で当該事象を検証すべき立場にあり、また、国政調査権という権限をもちながら、一部議員を除いて、なぜ、自民党有力議員の犯罪と違法行為について調査し、質疑・検証しないのか、また、法務省・検察と財務書・国税局の職務怠慢行為についても調査し、質疑・検証しないのか。国会議員は、その理由を国民に説明する責任があるはずだ。

 国会(議員)は直ちに、法務省・検察、財務省・税務署の職務怠慢を問い質し、かつ当該事案の本質を検証すべきだ。そして、国民の生活を気づかい、社会正義を重んじる国会議員は、この国の再編・復興に情熱を燃やすべきだ。