国債って何?

国債って何?

政府の借金である国債について書いていきます

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建設国債と赤字国債、両方とも政府の借金である国債なのだが、その用途や発行のプロセスで違いがある。


実は、財政法の第4条で、政府が借金をすることの目的として認められているのは「公共事業費、出資金及び貸付金」に限定されるのである。そして、公共事業などの資金として、財政法4条で認められている国債が、建設国債なのである。


税収以外で歳出を賄いきれなかった場合、治安維持や国防、社会保障といった政府でしかできないものが供給できなくなり、国民生活に大きな不利益を与えることになってしまう。


そこで国会で1年限りの特例公債法案を成立させ、あくまで例外として公共事業以外の用途にも使える赤字国債を発行しているのである。


世界を見回してみても、一部の高負担高福祉国家以外では、政府の財政が黒字になっているのは経済がバブルになっていた国くらいしかない。これはむしろ、財政法の規定が時代遅れになっていると考えた方が自然なのではないだろうか。


法的根拠以外の建設国債と赤字国債の違いは、その償還期限である。建設国債は国債整備基金特別会計法第2条の規定により、60年で償還されるとなっている。


これは、公共事業によって作られるインフラが、おおよそ60年程度は使われ続けるからである。一方、赤字国債の場合特例法に基づいて決定されるので、そのときの経済状況によって変わってくる。


最後に、震災復興財源の償還期限をいくらにするのかでもめた時期があったが、これは復興財源を赤字国債で賄うということになるのだろうか。


一応は赤字国債と区別するために、財源、償還期間を明確化した復興債という形で行うということになっているが、建設国債より償還期間が短く、財政法4条以外を法的根拠にしているという点では、実質的に赤字国債の一種と考えていいだろう。




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