
チェコの名指揮者イルジー・ビエロフラーヴェクさんが6月1日に亡くなりました。慎んで御冥福をお祈りします。
彼のプロフィールやエピソードを見ると、20歳台から仕事を探しに来日していたり、日本フィルの首席客演指揮者というポストを得ていたり、日本とは縁の深い指揮者だったとは思うが、ある種のポピュラリティとは無縁な存在だった気がする。
実演では、2009年、日フィルでのブルックナー五番を聴くことができた。正直強いインパクトは無かった。
チェコフィルとのマルチヌーのCDを聴くと、繊細かつ温かい響きに魅了される。丁寧に紡がれた手仕事の味わいである。ノイマンのべらんめぇ調のマルチヌーとは全く異なる雰囲気で、ここにこそ彼の得難い美質があったのかも知れない。渋い芸風だったのだ。