脊椎動物の目の構造上存在する暗点の一つ。
生理的暗点とも言う。
フランスの物理学者エドム・マリオットにより発見された。
盲点に該当する網膜上の部位は、視神経円盤または視神経乳頭と呼ばれる。
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左目のみで上の左側の点を見つめたまま、画面に近づいていくと、右側の点が見えなくなるポイントがある。
右側の点を、左目の盲点に投影しているために、視覚情報が入手できないからである。
脊椎動物の網膜は、光が入ってくる前方から、血管網、神経線維のネットワークがあり、視神経は光を感じる細胞を貫いて脳へと繋がっているため、そこが盲点となる。
視神経と網膜がこのような位置関係にあるのは、脊椎動物の発生で、眼球が間脳に由来することが原因である。
光を感じる細胞層が前面にある軟体動物の頭足類(タコ・イカの仲間)には、盲点は存在しない。
盲点は、網膜の中央から耳側に約5㎜のところにあり、円に近い楕円形(長軸が垂直方向)をしている。
見えない範囲は1m離れた地点で直径約8㎝の円に相当するが、フィリングインと呼ばれる過程により、盲点の視覚情報が周辺の視覚情報によって補完されているため、普段の生活で盲点を感じることがないようになっている。
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こんな構造をしていて、そんなに見えていないのに、それに気づかないでいられるなんて、人体って本当に不思議。
自分の目に見えていない部分があるなんて、初めて聞いたときは信じられなかったもんなあ。
今でも、周辺の視覚情報で補っている、というのは、なかなかもう不思議やら信じられないやら。
だって見えてるようにしか思えないんだもん。
あたりまえにこんな身体ができてるってすごいことなんだなあ。