「お前も野球部?」

高校の入学式で隣に座っていた坊主頭の奴が気安く話しかけてきた。

それが小泉との出会いだった。

俺も坊主頭だったので多分この頭を見て野球部だと思ったのだろう。

横に座る坊主頭の奴を俺も気にはなっていたが、野球部となればそいつはライバルになる。

そう易々と仲良くなってはダメだと、俺の中に変なプライドがあった。

が、小泉のその親しみやすさからそんな変なプライドなどすぐに何処かへいってしまっていた。

「レギュラーで甲子園行かないと意味はないやろ。

そう考えたら一番ここが可能性高いと思ってな」

その小泉と野球について話していた時の事だ。

別にその答えに興味はなかったがふと話しの流れで、なんでこの高校に進路を決めたのか

を小泉に聞いてみたらそう返ってきた。

さらに小泉はこう続けた。

「明星みたいな甲子園常連校へ行ってもレギュラーになれんやろ」

俺と同じ考えだったが、小泉の最後のその一言はただ強豪校へ行くのを逃げているだけの様な

言い訳に聞こえた。

「おまえはなんで?」と小泉が聞き返してきた。

小泉と同じ理由を言いたくなかった。

「なんとなくかな」

そう答えるしか俺は出来なかった。

俺の通っていた高校は全国では無名だったが地元では古豪で知られていた。

2、3回甲子園には出場した事はあるみたいだがそれはもう当分昔の事で

数十年甲子園出場からは遠ざかっていた。

最近では、予選の上位までは勝ち進むが今一歩の所で負けてしまうそんな高校だった。

「レギュラーもとれて甲子園に行けそう」

これが俺のこの学校に進学を決めた一番の理由であった。

強豪校だと甲子園に行ける可能性は高い。

しかし中学の有望選手が続々集まってくる強豪校ではレギュラーをとるのは難しい。

甲子園に行けてもレギュラーじゃなかったら意味がない。

と、そう考えていた。


当時の俺はこの高校で本気で甲子園に行くつもりであった。

本気で。



あの事件が起きる高校2年の秋までは。

外は雨が降っている。

俺はその雨音で起きた。


薄暗い部屋の中のベッドの上で、仰向けになったままボーっと天井を見ている。

つけっぱなしの扇風機がブーンとなっている。


時間が経つにつれ、昨日の出来事が現実となる。

「夢じゃなかったのか・・・ああやっぱり負けたんだ・・・」

そう思うと目から涙がこぼれ落ちた。

「あと一歩で甲子園だったのに・・・」

高校球児なら誰もが憧れる甲子園。

俺達はあと一勝でその甲子園に行けたのだ。

悲劇の高校。

周りから見たらそんな風に見られたのだろうか。

しかし、俺の流している涙は決してそういう涙ではなかった・・・


この度、私ホームランマンはメジャー挑戦することを表明します。


次のステップへ。


交渉期間として1週間程お待ち下さい。

電車で熱心に参考書に目を通す学生をみた。

受験シーズンの今、参考書などを見る学生はほぼ受験生と見ていいだろう。

その目は真剣である。

志望校に合格したいという気持ちがひしひしと伝わってくる。


でも学生よ。
大丈夫だ。
例え今回の受験がダメだっとしても、君のその熱意はきっと明るい未来に繋がるはずだ。

大事なのは過程なのだから。


大丈夫だよ、君の頑張りは俺が一番知っているよと言い学生の肩をポンポンと叩いてあげるシミュレーションをしてあげた。
眠かったので眠気覚ましにでもと缶コーヒーを買う事にした。

千円札を自販機に入れたが読み込まなかった。

まあよくある事だよねと千円札をピンと伸ばし、もう一度入れた。
が、また読み込まなかった。それを二、三度繰り返したが駄目だった。

ハハハそうか野口英世を表にしなきゃいけないタイプの自販機か・・・

また駄目であった。


俺は人間なめんな!と自販機に言い放ち歩き出した。

すると前に、缶コーヒーを持ったサラリーマン風の人が歩いていた。

俺の分まで、世界中の缶コーヒーを買おうとして買えなかった人の分まで、味わって飲んでくれサラリーマン風の人よ!

と思った。
人間は生き方が下手くそだ。

前のブログでも少し書いたが、納豆ねつ造の件でどっちが幸せかと考えた時に真実を発表しない方が幸せである。

どっちが幸せかだけを考える。
そう考えた時に色々発表しなくてもいい事だらけだ。

真実を突き詰めるから幸せが難しくなる。

我々は真実をこよなく愛する生物なのだから仕方ないかもしれない。


飲食店の残飯を見てもそう思う。
食べれるものを捨てる。
世界中の人間が共存すると考えた時に、この食べれるものを食べられない人々に分けた時もっと上手く共存できる。

残飯を捨てる時、人間て生きんの下手くそやなあといつも思ってしまう。

幸せとは難しい。
人間が人間の幸せを難しくしているだけなのだから。
男性ユニット4人のアイドルのライブに招待されたので行ってきた。

登場した瞬間、キャーキャーと黄色い歓声が飛ぶ。
これがアイドルの凄さだ。

鳴り止まぬ歓声の中、まずダンスが始まった。
同性の俺が見てもカッコいい。

そして歌が始まる。
歌もうまい。

顔も良し、踊り良し、歌良し。

野球でいう走攻守揃った選手である。
西武の秋山が思い浮かんだ。

キャーキャー言う女の人の気持ちがわかった。
そして俺が女だったらキャーキャー言ってたに違いない。
納豆で痩せるとテレビでやってたのがねつ造だった。

ねつ造は確かによくない。
しかし思い込みは大事である。
なんの効き目もない薬を渡しこれは酔い止めの薬だと言って、よく車酔いする人に飲ませたところ大半の人が酔わなかったという実験を俺は知っている。
酔わなかったのは車酔いの薬だと思い込んでいたからだ。

これと同じように納豆を食べれば痩せると思い込んでいた人は実際痩せていたのではないだろうか。

その思い込んでた人を裏切ってしまった。メディアが。

このねつ造をもしメディアで流さずにいたら、納豆も売れ、痩せたい人も痩せれれどっちもいい事だらけなのになあと思った。
あなたはいまこのブログを読んでいる。


上の文のあなたの行動は絶対に当たっている。
読んでいるからこの文の存在を知るからだ。

俺はすごい事に気づいた。
俺の言った読んでいるという事は100%当たっている。読まない人ならばこの俺の文すら存在しない事になり、読んでいるのならばその文の存在を知りさらにそれが読んでいる事になるからである。

野球でいうと100打席100安打である。


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