ベストセラーは疑ったほうがいいかも | homegorosi

ベストセラーは疑ったほうがいいかも

久しぶりに記事を書くので少しおかしいかもしれないけれど、我慢してください。

(やっと少し落ち着いたので書きますね)


今日の朝、フジテレビでベストセラー「国家の品格」を基にして作者の藤原氏と中曽根元首相が対談をやっていた。

(先週も政府をよいしょしていていろんな意味で面白かったが)


その題名がかなり香ばしい。

「春風 憂国対談 取り戻せ””(←日の丸を示していた)の品格」


なにやら、今はよくないとか武士道がどうのとか、そんなに昔の日本が良かったのだろうか?

(大体、昔は国民の大半が農民です。つまり武士に唯々諾々と従わざるをえない人たちでした。)


武士道ということで新渡戸稲造を挙げていたけど、新渡戸稲造はキリスト教の影響をかなり受けている。純粋に日本の武士道を伝えているかを疑った方がいいのではないだろうか。


また、この「武士道」を書き上げたのは、新渡戸稲造がカリフォルニアにいた時で、このとき日清戦争が終わり日本に対する関心が高まっていたために良く売れたのだそうだ。

私は読んではいないからこれは予想でしかないのだが。

決して、良質なものであるから良く売れたのではないという側面があると言うことに留意しなければならないと思う。

(良質なものとは一般的に名著と言われている「リヴァイアサン」など思想、哲学的に重要な書物を指しています。)


話がずれてしまったので元に戻すが、この「国家の品格」はかなりトンでも本だと思う。

それを、日記はこれから書かれるところです 。と本に溺れたい というblogの作者さんたちが検証しているのでどこがおかしいのか気になる人はそちらにどうぞ。


何を隠そう私も出版されてすぐに買ってしまった。

しかし、読み進むうちに耐えられなくなって、途中でほっぽりだしてしまった。

まず気になったのは、藤原氏がマルクス主義者だといってるにもかかわらず、延々と著書の全体を通じて観念論をだらだらと書いていることだ。


また、藤原氏はエリートが大好きなようだ。

戦前はエリートがいたから良かったなんてことを平気でいう。

おいおい、そのエリートが暴走して戦争を起こして日本の国民を殺し、国民にアジアの人たちを殺させたのじゃないですかい。


あと、情緒に従った方が良いと言うことだと思うのだけれど、情緒にしたがっていたら大変なことになることは想像に難くないと思う。


と言うことで、この著書を鵜呑みにすることはやめたほうがいいですよ。

自分の考えを持って、苦笑しながら見るのが正しい読み方です。


追伸、上記の対談で特に気になったのは下記の発言


中曽根氏が、

国を愛することは当たり前だから教育基本法に載せられないのはおかしい。」

といった。


当たり前のことだったら載せなくてもいいのではないの?


大体、国を愛することは当たり前と言い切ってもいいのだろうかという疑問がある。

国家が「俺を愛せ」なんて押し付けることがいいとは思えない。


当たり前だと思うのは中曽根さんの勝手だが、それを国民に押し付けるというのは非常に怖いことだ。