経験したことあるでしょうか。
ペットロス。
4年前に6歳の男の子猫「トラ」が逝ってしまいました。
ずいぶん前からお腹が膨らんでいて、よく食べる子だったからメタボ腹だと思ってました。
なんとなく元気がなくなり、ある土曜日の夜、子供の頃のように膝にのった後、両前足を私の首に巻くように抱きついてきました。
『あ、久しぶり…』
と思ったのと同時に、どうしたんだろう、ふわっと寂しい気持ちにもなり、私も抱きしめました。
あの子を抱きしめたのは、それが最後でした。
2日後の朝、仰向けで舌をだらっと出した状態で倒れていました。
7月の終わりで暑い日だった。
なんとなく熱中症対策をして、様子をみて危なければ病院へ連れて行ってほしいと家族に頼みました。
月曜日の朝で、仕事へ行くことを優先してしまった。
これが大きな間違いでした。
一生後悔し続けるでしょう。
帰宅したときに、家族は「落ち着いてるよ」といいましたが、
「トラ」はぐったりしていました。
ご飯も水も口にせず、時間が経つと血尿を出し始めました。
その時の私の行動力はヘタレで、自分一人でどうにもできなかった。
かかりつけの動物病院がなく、兄が車を出さなければどうにもできなかった。
「トラ」のそばで泣いていたら、夜中に兄が病院へ連れて行こうと言ってくれました。
夜間救急の動物病院を探し、「トラ」を連れて行くと、
肝臓はボコボコ、腸が腫れ上がっている、一体何を食べさせたのかと責め立てられました(私にはそう聞こえました)。
夜中の4時に一度帰宅し、朝9時頃に兄が「トラ」を迎えに行ってくれました。
前金で10万円支払うように言われ、残りは最後に支払いました。
かかりつけ病院が無いのならと、そこから近い動物病院を紹介されて連れて行くことになりました。
次の病院へ兄が「トラ」を預けたとき、「トラ」は悲鳴を上げたそうです。
兄も「トラ」も辛かったでしょうね。
私は安心したんです。「トラ」をなんとか救えたと。
火曜日は寝不足のまま必死に仕事をして、翌朝も仕事へ行きました。
水曜日に仕事から家へ帰ると、冷たくなった「トラ」が帰ってきてました。
兄も母も目を真っ赤に腫らしていました。
水曜日に私が仕事へ出かけた後、預けた動物病院から電話があり、「トラ」が』死んだと言われたそうです。
兄が「トラ」を迎えに行くと、事務的な説明を簡易にされたそうです。
当たり前ですよね、普段診てない子をいきなり預けられて死んでしまっただけなのですから。
家にいる子はみんな保護猫です。みんな野良ちゃんだったので、あまりベタベタと手をかけたくないと思ってました。
一時は10匹いたときもありました。
でも「トラ」が逝ってしまうまで、
「トラ」を失うことで、こんなに辛くいつまでも苦しむとは思っていなかったんです。
クビになってもいい。
あの月曜日、仕事へ行かずに「トラ」を病院へすぐに連れて行けば失うことは無かったと
今も心が締め付けられます。
「トラ」ほど人なつこく、私を大好きだった子はいません。
「トラ」は人が好きだった。
今いる子達もとてもかわいく大事です。
でも「トラ」は本当に特別だった。
食いしん坊で、甘えたで、いたずら息子。
「トラ」が亡くなる数日前に、子供の頃のように抱きついてきたのはサヨナラを言うためだった。
自分で予感していたんですね。
賢い子。
我慢強い子。
私は本当にダメな母親でした。
ごめんなさい、「トラ」。
あなたを死なせたことをずっと誰にも話せなかった…
話せば必ず泣いてしまうし、死なせた情けなさもあった。
未だに話すと泣けちゃうしね。
「トラ」は子供の頃、母猫に育児放棄されて、
「トラ」と兄弟の「ゴン」と一緒にうちの家の前に置き去りにされていました。
雨が降る日、弱り切った「トラ」を見放せずに兄が動物病院へ連れて行き、
「ゴン」と一緒に家に入れることにしました。
2人ともすぐに元気になりました。
「ゴン」は先住猫たちに受け入れられましたが、
「トラ」は気が弱いくせに先住猫たちにふっかけていくため、いじめられ続けました。
仕方なく「トラ」だけ隔離して階段のスペースで1人で暮らすことになってしまったんです。
「トラ」にとって、本当に寂しく辛かったと思います。
それから2年ほどして兄の家に母と私が引っ越してくることになり、
「トラ」と「ゴン」は私の部屋で一緒に暮らすことになりました。
4年間の一緒の生活。
わんぱく「トラ」ちゃん。
いろいろなことがあったけど、「トラ」は私の心に染み渡っています。
4年間、愛してくれてありがとう。幸せをありがとう。
あなたが命をかけて教えてくれたこと。
猫ちゃん達は苦しくても隠してしまう。我慢してしまう。
少しでもおかしいと思ったら、
すぐに病院へ連れて行かないと私が一生後悔するということ。
あなたが亡くなってから、ほかの猫ちゃん達を病院へ連れて行くようになりました。
あなたのおかげで、家の猫ちゃん達のかかりつけの病院を持つことができました。
あなたが亡くなってから、遅すぎるけど、リュック型の猫ちゃんキャリーバッグを買いました。
それからいろんな子をそのバッグに乗せて自転車で病院へ行ってます。
あなたを背負って病院へ連れて行けばよかった。そうしたかった。
今更遅いけど。
何も言わないけれど、あなたから伝わっていた愛情が純粋で温かかったから、
失ったあなたを想うとこんなにも苦しい。
この文章を書いているとき、涙と鼻水が止まらず、
とても人に見せられない顔をしていたけれど、
「トラ」なら黙ってそばに寄り添ってくれていただろうね。
それが愛。
お母さん(私)が死んだら、あの世で迎えに来てね。
それまでに生まれ変わっていたら、その命であらためて幸せになってね。
また会いたいな、「トラ」ちゃん。
「トラ」ちゃん、ありがとう。