入院のタイミング その2
グループホームで出来ることは限られていますが、何も出来ないわけではありません世話人さんにはとにかく様子を細かく記録に残してもらいます。さらにSさんのお隣さんにもたまに協力してもらいます。1年ほど遡って、どんなところに変化があったかつかんでおきます。最後はサビ管や親しい(相性のいい)世話人との信頼関係がどこまで築けているかさらにその大前提として支援関係者同士が普段から連携がとれていること世話人の協力もあって、不安な気持ちを抱えながらも何とか日々を過ごしていたSさん。とうとうある受診日に、主治医に訴えました。「訳が分からん、いろいろ大変だったんだ。今日はいいけど。あ、保険証忘れちまってたけど。なーんか、おかしいんだ」と。ワーカーさんから電話あり、「次の受診に付き添ってきてほしいと主治医が申しております。」次の受診日の前に本人以外で支援会議を開き、話し合った末入院を勧めてもらうことそれまでの過ごし方の工夫入院できなかった時はどうするか?の方向を決めておきました(主治医は入院を検討してもいいとワーカーに話していました)いよいよ受診日当日、待合室で「先月はおかしかったぞいったいどうなっちまうかと思った。今日はいいけどな原因がわからんもんで。」と先月のことを思い出しながら話してくれるSさん。うんうん。うんうん。とひたすら聞きます。聞きながら、びっくりしたね。大変だったね。そりゃ不安になるね。等々、その時の気持ちに寄り添いながらそう感じたことをもう一度感じてもらいます。一緒に診察室に入り、Sさんとの話が終わった後主治医から私の方へホームではどうだったんですか?最近ではどうですか?とふられます。そこで、さっきSさんが話した事例の時世話人はどう感じてどんな対応をしたか、あるいは出来なかったか。また、Sさんが話し忘れていたことも合わせてホームの支援者たちは何を心配しているかなども話します。Sさん、黙って聞いています(さっき話したから忘れていない事ばかりのはずです)さて主治医の出番です。「Sさん、私に顔を見せてくれる時はいつも元気だ。だけど、たしかになぜか分からないが、なんか変になっちゃう日もあるんだね。どうかな。1週間でも10日でもいい。ちょっと入院して私に様子をみさせてもらいたい。だけど、いづれは退院してもらわなきゃいけないから何事もないと分かれば、すぐに退院してもらうよ。」「どうだろう、入院して診せて欲しいけど、入院してみようと思うかな?」少し間があって「わかった。する!」Sさん、初めて任意入院を決めたのでした。今まで医療保護か措置の入院しか経験したことのないSさんには大変な勇気のいる決断だったと思います。私たちは利用者さんを入院させたいわけではないですし、いつでも、それがどういう結果につながるか幾通りも考えてみたり検討したりします。いろんなことを含めて導くこともしています。サビ管も世話人も、利用者さんに大きな影響を与える存在だと思っています。一度、支援者側のああしたらいい、こうなったらいいを手放すと本人が決めるタイミングが必ずやって来るようです。今回の入院までに、信頼関係を壊さずに関わり続けてくれた世話人さんには本当にありがとうございましたそして、いろんな感情が出てきたり、焦ったり、迷ったりしながらも最後は本人が決めれるように待って、付き添うの形をとれたことを私自身がとても嬉しく思うのです