細胞間シグナル伝達にとってカルシウムは非常に大きな役割を果たしています。というよりも細胞の代謝にカルシウムシグナルは大きな役割を果たしています。

 

シリーズ脳科学 分子・細胞・シナプスから見る脳 (東京大学出版会) 

第4章 神経細胞間ではたらくシグナル伝達 p66  から引用

 

(b)伝達物質放出とCa2+

Katzらは神経筋標本を用いて運動神経終末からのACh放出メカニズムを研究し、神経伝達物質放出の基本を明らかにした(1970年、ノーベル生理学・医学賞)。

神経終末から放出されるAChによって生じる筋細胞の電位変化(終板電位:enndoplate potential:e.p.p)を記録することにより、ACh放出にCa2+流入が必要であることを発見した。Ca2+流入後、伝達物質が放出されるまでの時間は大変短く0.2msと推定されている。

引用:脳科学辞典:https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%97%E3%83%88%E3%82%BF%E3%82%B0%E3%83%9F%E3%83%B3

細胞内Ca2+濃度と放出の関係は哺乳類聴覚系の中枢シナプスにおいて、ケージドCaのアンケージングにより調べられた。このシナプスでは2-8μMの範囲で、小胞の開口放出は細胞内Ca2+濃度の約4乗に比例し、1小胞の開口放出に4個前後のCa2+が必要であることが示唆された。また10μM程度の細胞内Ca2+濃度では開口放出は飽和した。

シナプス小胞の開口放出に必要なCa2+は、シナプス前末端部の電位依存性Ca2+チャネル(P/Q型、およびN型)を通って流入する。P/Q型およびN型Ca2+チャネルは細胞質側にシンタキシンとの結合ドメインをもつ。

シンタキシンは細胞膜に存在するSNAREタンパク質であり、シナプス小胞膜のVAMPと結合し、P/Q型あるいはN型Ca2+チャネルの近傍に小胞をドックするとともに幕融合を生じさせる。Ca2+チャネル開口により、開口放出マシナリー近傍(数十nm以下)のナノドメインではCa2+濃度が約10μMに上昇する。

シンタキシンを介して、P/Q型、N型Ca2+チャネルのごく近傍にシナプス小胞が配置されていることが、Ca2+流入から開口放出までの潜時がきわめて短い(0.2nm)理由と考えられる。さらにP/Q型、N型チャネルは代謝型グルタミン酸受容体mGluR2、カンナビノイド受容体CB1等を介して3量体Gタンパク質(Gi/o)による抑制作用を受け、神経伝達物質放出が抑制される。

(c)量子的放出とシナプス小胞(Synaptic vesicle)

Katzらは神経筋接合部において、Ca2+濃度を下げ、伝達物質放出確率を低下させると、終板電位e.p.pにとびとびの値の振幅変動がみられ、この振幅はある単位量の整数倍になることを見出した......

 

 

 

 

神経伝達物質の放出にカルシウムが関わっていることが書かれており、しかもカルシウムの濃度によって放出が影響されることがわかります。この記述の論旨から推論すると、ほんの少しの細胞外のカルシウムの濃度差が分子の分泌に影響すると考えることができます。ほぼ同様のことが、免疫のサイトカインや内分泌でも起きていると考えられます。

 

 

 

 

 

私の実感なんですが、カルシウム代謝は精神状態に密接に関係していると思います。

下手に向精神薬を飲むよりもカルシウムサプリをとったほうがいいんじゃないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 原材料 : 貝カルシウム、セルロース、ショ糖脂肪酸エステル、V.D
  • 栄養成分 : 1粒(0.97g)当たり エネルギー/0.76kcal、タンパク質/0〜0.1g、脂質/0〜0.1g、炭水化物/0.181g、 ナトリウム/0〜10mg、カルシウム/300mg、ビタミンD/2.5μg
  • 内容量 : 200粒
  • カロリー : 1粒(0.97g)当たり エネルギー/0.76kcal