先日、私が毎月参加している未来塾という勉強会がありました。題材は、「知られざる硫黄島戦からの教訓」 ということで、昨年、クリント・イーストウッド監督によってフォーカスされた太平洋戦争の激戦を参考にして現代に生きる私達は何を硫黄島から受け取るべきかという内容でした。

スピーカーの方のお父様の兄弟が自分以外すべて昭和203月の東京大空襲の犠牲になったそうで、その東京大空襲の主人公であるB29爆撃機がどこから来たのかから研究が始まったそうです。詳しくは「散るぞ悲しき」 をご覧ください。

その勉強会の2次会で皆さんと飲んでいたときのこと。

皆さんは、こんな話を聞いたことがありますか??

 太平洋戦争の初期、日本の零戦の技術力は世界の中で群を抜いていて、アメリカさえもまったく歯が立たなかった・・・」

私も何回かそんなようなことを聞いたことがありますが、今回は詳しくその事実を知ることができました。それこそ、真珠湾攻撃の前の中国での戦いのときから、日本の零戦の能力は高いという情報がアメリカにも渡っていたのに、誰一人信じようとしなかったのです。そして、真珠湾攻撃。焦ったアメリカは国力を上げて、対応策そして新爆撃機の開発をしたおかげで太平洋戦争に勝利したのは周知の事実です。その裏にはもちろん、日本の自国の零戦技術に対する慢心もあったわけです。

現代のビジネスシーンにも当てはまりますよね。初めてフロッピーを開発した会社はそれにより莫大な利益を得た。そして、慢心した。そして他社がCDを開発された。CDを開発した会社はそれにより莫大な利益を得た。そして、慢心した。そして・・・・輪廻転生。

そんな話がごろごろしています。そして、ここ何十年のあらゆる市場におけるトップシェアの交代。すべての原因は「慢心」 にあるような気がします。

もちろん、新商品の開発には多大なコストと多大なリスクが必ず附随します。新商品を開発しているときの経営者の不安といったらそれはもう。だからこそ、ヒット商品に固執したくなる。

その気持ちもわかりますが、経営者という職業を退職するまで、経営者は常にリスクを負うことを要求されます。そして、そのリスクの等量かそれ以上の対価がその後ろにあるのです。もちろん、はじめは見えません。常に走る。常にリスクをとる。

経営者の宿命であり生き様を考えさせられる勉強会でした。