あたし、おかあさんだから。 | 東京ワーママdiary★小6抄録。母は中年の危機。

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アラフォーワーママの毎日。
一人息子は小学6年生になりました。

遅い(笑)

今さらこの話題。







話題になったこの歌、わたしは好きじゃなくて。
というか歌は聴いたことなくて、歌詞を読んだだけなんだけど、あー、この歌詞、嫌だな~、と思ってて。

でも、多くの人が話題にしているポイントと、わたしが嫌なポイントが、ちょっとズレてる、と感じました。







この歌は、「あたし、おかあさんだから」と、色々なことを我慢する、ことについて、何度も何度も「あたし、おかあさんだから」と繰り返しながら歌ってて。

わたし、それは、もう、別にいいの。
そういう人もいるよね。
好きにしてください。






親としての自分の役割とか責任とか考えて、なにかを我慢することは、実際みんな多かれ少なかれあるし、別にそれが悪いことだとは思わない。

おかあさんであってもなくても、自分の立場を考えて何かを我慢することがない人なんて、この世にいないよ。




わたしはよく「わたし、会社員だから」と思って、色々なことに耐えてるよ。
行きたくなくても毎日会社に行く、とかw
大変なこともあるけれど、会社員であることによって受けてるメリットもたくさんあることをわかってるし、自分の仕事に誇りも持ってるから、そういう心理的行動を取るんだよね。

だから、「おかあさんだから」と唱えながら頑張る人がいたとしても、そんな不思議には思わない。

我慢することがあっても、それ以上に幸せだから、そう言うんだと思う。






我慢するアタシ。
耐えるアタシ。
頑張るアタシ。
そんなアタシ……偉いッッ!!!

みないなさ、そういうノリ。

いいんじゃないかな……
別に……
それで、本人が気持ちよくやれるなら……

わたしは、そんな、母親だからってなんでもかんでも我慢しようとかは思わないけど、でも自己犠牲献身タイプのお母さんがいてもいいし、ときにはそんな風に、自分に酔うことがあってもいいと思います。

どこかの知らない人が「わたしはこの歌聴いて感動して泣いた。自分のこと歌ってると思った。お母さんだから、とでも思わないとやっていられないときがある」とブログに書いているのを読んで、そうねー、そういう人もいるよねー、と思いました。

それ、悪いことでは全然ない。






現代人は「自分に酔う」とか「他人に承認されたいと願う」みたいな、人間としてごくごく当たり前の心理的行動に対してすごく手厳しい?辛辣?なところがあると思うんだけど……

そんなの、人間なら当たり前の心理的行動だから。

おかしなことでもなんでもないよ。
悪いことでもなんでもないよ。
普通。

むしろ、自分のそういう心理を、ちゃんと認められない人の方が、お付き合いしていると割とめんどくさい気がする……








では、わたしは、この歌の歌詞の、何が嫌だったかというと。

「立派に働けるって 強がってた」

このワンフレーズ。
とにかくこのワンフレーズに尽きる。

このワンフレーズさえなければ、この歌、そんなに(悪い意味で)話題にならなかったんじゃないかなぁ。

このフレーズがなくて、ただ「今はオシャレも夜遊びも我慢して子育てしてるけど、それが幸せなんだ~!」っていう歌だったら、ここまでのことにはならんかったのでは、と思います。






このフレーズの何がすごいって、ごくごく一部の女性を除いて、ほとんどすべての女性をカチンとさせられるところ。

ごくごく一部の女性っていうのはさ、寿退職とか、出産退職とかして、今、パート等もしくは専業主婦で、若い頃の自分を振り返って「立派に働けるって強がってたけど、それは自分の勘違いで、立派に働けてなかったな~」って、思う人。
この歌の歌詞、まんまの人。

そういう人も、中にはいるんだと思います。







でも、それ以外の人、結構多いのでは。

まず、お母さんになって、今も結婚前出産前と同じように働いている人。
わたしもこの層ですが、その層からしたら、「え?昔も今も立派に働いてますけど??」という感じ。

そりゃ、母業と仕事の両立に悩むときもある。
人間だから、仕事で失敗するときもある。

でも、昔も今も立派に働こうって頑張ってる。

「強がってた」なんて、そんな、諦めの、敗北宣言、しませんよ。






そして、まだお母さんになっていない、働く女性からしてもこのフレーズ「ハイ???」な感じだと思うんですよね。

極端に言い換えると「あなたは、今、自分が立派に働けるって勘違いしちゃってイキってるかもしれないけど、あなたも、結婚してこども産んだらそれがただの強がりだったってわかるワァ~」と分かった風に言われてるような感じがする。

ハァ???????ですわ。




そして、今お母さんで、昔の仕事を辞めて、働き方を変えて、専業主婦なりパートなりなんなりしている人であっても。

昔の自分のことを「立派に働けるって強がってた」なんて思わない人、たくさんいるでしょう?
本当にちゃんと立派に働いていた、と思う人も、たくさんいるはずでしょう?

そういう人も、このフレーズに共感はしないと思う。

強がりってなんだ、強がりって。
本当は弱いくせに強がっててスミマセンってか。







こんな、大半の人にとって、「???」な歌詞を、「お母さんたちへの応援歌」に入れるというそのセンス……

ぶっ飛んでると思います。

それがどうして応援することになるって思っちゃったんや……??????

公式コメントによると、のぶみさんは何度も書き直してこの歌詞書いたらしいのだけど、よくよく考えて何度も書き直して、それでこんな風になっちゃうなんて、一体全体、どうなってんの……
「よく考えないで適当に書いたからうっかりこんな歌詞にしてしまったごめんなさい」と言われた方が、まだ分かるかも。

あなたは応援歌のつもりで書いたのかもしれんけど、それで嫌な気持ちになる人がこんだけいるっていうことを、重く受け止めた方がいいと思う。

だって別に「ごくごく一部の人に理解されればいい」と思って、この歌詞を世に出したわけではないでしょう。
多くの人の心に響く歌にしようと思って、多くの人に共感されることを狙って書いたんでしょう。

それで完全に目論み外れちゃったんだから、クリエイターとして、この失敗は重く受け止めた方が良いと思うの……






つまり何が言いたいかというと。

「あたしおかあさんだから」の「こどものために色々耐えるお母さん像」部分は、わたしは、まぁ別にいいというか、好きにしてください、と思っていて。

とにもかくにも「立派に働けるって 強がってた」という歌詞が、ヤバイ……

と思います。

という話でした。