例えば半生を小説にして
僕のん一体どんなもんだろう
多分ベストセラーでもない
なんでもないよなただの文だろな
例え筆致で盛り上げても
その筆致に意味はなく
ただそこに連なる文がある
時に他人の小説を読み
時に交換日記じみたりして
そして思う
ただ無味乾燥に思えた文が
時に色付き、響き刻まれる
あの頃読んだ小説が
時に後に色褪せて
時に突然じんわりと沁みてゆく
自分なりの位置付けを知る
喜怒哀楽を分けるでもなく
それらは常に表裏一体の化合物
誰もが小説を持っていても
それは常に、誰もが文となる訳でなし
拾い集めた言の葉から
形なき小説と同じ物語を紡ぎましょ
例えば総ての物語を、知る事はできなくとも
売るには勿体ない、宝物な物語たち
