「どんなおしゃべりしてますか?」



2011年10月14日(金) 9:45~11:30

池上文化センター 第1集会室 にて   参加者26名

<プログラム>


1 寺内定夫先生からのお話 「親の生活の心を伝える遊び」

2 語らいの子育てチャレンジ記録について 

3 グループ交流

ほほえみの会-2011



講演会にご参加いただいた皆さまありがとうございました。

2回連続の講座でしたが、第2回では初めて参加していただいた方にチャレンジ記録(親子の会話記録)の提出をお願いしたところ、8名の方が提出してくださいました。

記録をつけることの難しさは会員がよくわかっていますので、初めての方がここまで丁寧に記録をつけられたことに、驚き、感動しています。

先生のお話を聞くだけでなくて、実際に会話記録をつけることで、親子の関係を客観的に見つめることができたのではないでしょうか。会話記録は今後も続けていくと、とても役立つと思います。

また、今回記録を書けなかった方も心配することはありません。

今いる会員の多くは、最初はほとんど記録をつけることができませんでした。

最初は2,3行で構いません。

それを続けていくといいと思います。

短い会話の中にも子育てのヒントがありますから、是非チャレンジしてみてください。

普段のほほえみの会は、今回のようなスタイル(先生のお話の後、チャレンジ記録や絵をもとに話し合う)です。

今後も参加してみたいという方、会員一同心よりお待ちしております!



~寺内先生のお話より~


① 絵について

 

子どもの絵は言葉の一なので、飾ることも大切ですが、手にとって話をすることの方がより大切です。

子どもの絵は図工というより、国語といってもいいかもしれません。

親子の会話が増えれば、子どもは絵を描くようになります。絵を殆ど描かなかった子が、親子の会話を充実させるようにしたところ、1日に何枚も描くようになり、しかも全て違う題材で描くようになったという例もあります。


② 子どものイライラはひとり遊びの急ぎすぎ


子どもはひとり遊びで成長するのではなくて、親子遊びを十分することによって成長します。


親が個を大切にするあまり、子どもにも一人を要求するようになりました。

しかし、生活から親子遊びが抜けてしまうと、家族文化が伝わらなくなってしまいます。

ひとり遊びを急ぎすぎて、親の文化を幼児期に経験しない子どもが増えました。


しかし、笑顔は向き合うことで、生まれます。

子どものイライラが多いのは、お母さんのほほえみを見ながら安心して生活する日数が少なかったからだといえます。

お母さんから言葉を聞いていない子どもが増えているのです。


体力格差や教育格差がとても問題になっていますが、これらは数字等によって、目に見える事象です。

一方、心の格差は目に見えないので、問題にはなりません。

例えば、体力格差をなくそうとしたら、「毎日子どもに運動させるようにしよう」と考えますが、

見えない心を育てるために「毎日子どもと会話するようにしよう」とはならないのです。

しかし、目に見えないことが大切なのです。

会話とは、心が響きあうこと。

指導語をたくさん言ったとしても、会話とはいえません。

なぜ指導語ばかり言ってしまうかというと、しつけや約束を守らせるなどのことは、目に見えるからです。

しかし、本当は目に見えないことをきちんと評価できないといけないのです。

学校評価とは別に、家族評価を大切にしようと言っているのはそのためです。

仕事をしていて時間がない人もいると思いますが、会話は量ではなく、質が大切ですから、時間がなくても、中身を充実させるように心がけましょう。


子どもを変えようとしてもだめです。

自分が変わらないといけません。

親が変われば子どもが変わります。

50年間心の教育に携わってきて、これは確信しています。