第一の疑問は、写真に音声など記録できるものなのか?ということ。

普通、カメラには音声を記録する機能などない。いや、最近のカメラは動画もとれて、もちろん音声もとれるものが多いが、心霊写真はそんなカメラが出るはるか以前からあり、その写真からも同じように霊能力者たちは霊の声(?)を聞き取っていた。そんなことができるのだろうか?

こういうことを言うと、「音声として聞こえても、記録すること自体はできる!霊の声はフィルムに直接宿すことがウンチャラカンチャラ」という人が出るかもしれない。

しかし、それを信じても、まだ疑問はある。

一度霊のことは忘れて、ただ写真を撮るときのことを考えてもらいたい。カメラのシャッターは一瞬で開いて閉じ、その瞬間にフィルムに風景を写し取る。

この時間が問題だ。

心霊写真に話を戻す。霊が写真に写る際「私は、500年前このあたりで戦に敗れた落ち武者だ!助けてくれー!」と言っていたのだと仮定する。

しかし、シャッターが映像を記録する一瞬では、そのうちの多く見積もって1文字しか記録されていないのではないだろうか?

シャッターが開いて閉じるのは一瞬。これはどうしようもない。そして、「この写真を撮る時だけ、なかなかシャッターが閉じなかった」などという話は聞いたことがない。

カメラが風景を移す一瞬に、ついでに音声を、しかも自分がどんな霊であるかが聞いた人が判断できるほど記録させるというのは、それはもう物を動かすとかラップ音鳴らすとか壁をすり抜けられるとかそんなことができるからついでに出来るという問題ではないと思う。

ただ写っていればいいということではなく、カメラに直接働きかけなければならない。

百歩譲ってシャッタースピードを調整できたとしても、撮影者はそんなこと分かりっこないのだから、当たり前のようにシャッターを開いたままカメラを下してしまうだろう。そんなことになったら、ブレブレの写真になってしまい、幽霊が写ってなくても心霊写真のように見えるだろう。

これは、「超常現象だから」で説明できる、という問題でもない気がする。

(続く)

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