私の自殺騒動について、本人よりも周囲の人間の方が衝撃を受けていて、
職場復帰前に自宅の近所のコメダ珈琲で話し込んだ友人は、
友人自身もうつ病で休職中だったのですが、
「行動力がスゴイな、自殺願望持ってても、実際に実行に移すのは思い切りが良すぎる」
と妙なものを見る目つきで評価してくれました(笑)。
退院後、ぼんやりと探し求めていた「生きる理由・目的」に気づいたのはこの時からかもしれません。
つまり、パスカルの
「人間はみな幸福になることを追い求めている。…これこそ、すべての人間のあらゆる行動の動機だ。首をくくりに行く者にいたるまで。」
の言葉の意味がようやく理解できるようになったのかもしれません。
わたしが、「首をくくりに行」って自殺しようとしたのは、
当時の苦しみから逃れようとしたためでしたが、
それも、パスカルから見れば、
幸福のメーターを負の位置から正の方向へ振ろうとする点で普通の行動ではないか、
もっと言えば、
あの昏睡した1週間は確かに私は幸福のメーターを負からゼロへと押し上げたのだ、
友人が評価するだけの行動力をもってもう少しだけ努力すれば、今度はゼロから正へと振り切れるのではないか…。
何よりも「幸福になるために生きる」という指針は明確でした。
以前は
「別に幸せでなくてもいい」
などと生意気な思い上がりとともにあったことが意識されるようになりましたから。