【2】


とにかく異動の多い新卒入社のF社。

入社後6ヶ月でお店が閉店する事が決まり

ファッションビルから百貨店に異動。




個人売を毎月厳しく問いつめられるのにも関わらず

基本的に売りつける事に興味のないシラキさんは

日々先輩の目を盗んでは「フィッティング係」に徹する日々。

すべてのお客サマに声をかけなきゃいけないという

暗黙のルールに従い声をかけてみるものの、

話が乗ってきてフィッティングまで持って行くと、

親を置いてフィッティングに消えて行くダメ店員。

横でフォローしていた先輩が仕方なく親を接客してくれてる。

よし。作戦通り。




フィッティングルームでは魅惑の会話が繰り広げられる。

お店にいらっしゃる子どもたちはベビもいるが、

フィッティングに入る子はやはり限られる。

大体3~7歳くらい。

特に幼稚園児が面白い。




「お姉さん、彼氏いる~?」

「今、いなくてさぁ。。。」(リアル相談)

「そっかぁ。。。今ふたりの男の子が好きって言ってくれててさ~」



ませ過ぎです。



ただ淡々と着替えててもつまらないので、

遊びながら着替えるのでシラキさんのフィッティングは

やたらと時間がかかる。



おばあちゃん飽きる。

待ってる子ども消える。

母スタッフと盛り上がる。

父喫煙室に消える。



そんな症状が現れますが残念ですが諦めてください。



周りに多大なるご迷惑をかけるフィッティングだが

子どもの心はがっちりゲットするので、

シラキさんがフィッティングする入学用スーツはやたらと売れる。



おかげさまで全国新卒売上ランキング3位(途中経過)まで上り詰めたが、

最後の週末に連休とってコンサートに行ったため

がっつり順位を落とす。(10位以下)



だんだん接客よりも子どもと遊ぶフィッティングや

母親との雑談が楽しくなり、より売る事を忘れて行く日々。

しかし、元々そのブランドが好きで来てくれてる方達は

シラキさんに会いにきてくれる事が多くなり、

結果的に売上は伸び、「販売とはこういうことぢゃ~!!」と

勝手に開き直る。





その後、「1年間頑張ったし、やっぱり雑貨がいい」と辞表を出したが、

店長に「もったいないからボーナスまで待て」と止められ、

その後エリアマネージャーに直談判したら、

あっさり雑貨に異動させてもらえた。

しかし、途中何度か子供服に戻そうと色んな罠を仕掛けられたが

あっさり交わし続ける日々。

偶然何かで「チャイルドマインダー」という資格を目にして、

「少人数」「保育者」「半年」のキーワードに、

「あ、先生じゃない!これだ~~~~っっっっ!!!」と

超直感女はひらめいてしまい、即資料請求。

そしてすぐ学校のカウンセリングを受けに行く。

その時、通算4回目の異動を命ぜられていたが相当乗り気じゃなく、

しかも昇格だったので週1回同じ曜日に休みなんて取れなくなるので

どうしようかと迷っている事を話したら、

「派遣で働けば?」と言われたので「あ、そか」と納得し翌日即時表提出。




翌月に会社を辞め、チャイルドマインダーになるべく

学校に通い始めるのです。






つづく。





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