家内が亡くなり、娘を懸命に育てていた。
生前から、寝かせ付けもおむつや風呂のせわも、私が家にいる時は最大限していたので、
手は慣れていた。
いきなり余談だけど、初めから育メンであった訳ではなく、尻に敷かれていた訳でもなく、
うまいこと言われて、いつの間にか、自分から世話をしていた。
まあ、手のひらの上で転がされていた。
でも、それがとても心地よかった。

さて、本題。
ある日、保育園から呼び出しがあり、自閉症の可能性があるので検査(?)に行ってください、
と云われた。

園での問題行動や、言葉の発達に遅れがみられるとの事。

まず、園に勧められ予約を取って、市の健康センターに行った。
それから、そこで紹介された病院にも行った。

結果はどちらも「自閉症に近い面もありますが、自閉症ではありません。」

そのことを園に報告すると、とにかく問題行動をなんとかして欲しいらしい。

こっちこそ、なおす方法があるのなら聞きたい。

しかし、誰の子でもない、我が子の事。
そこで、仕事を変え、なるべく一緒にいられるようにした。
両親とも同居していたので、大変協力してもらった。

ただ、あまり変化はみられない。


落ち着いて考えてみた。

「言葉の遅れ」
そういえば、家内が亡くなってから、僕はあまり話さなくなっていた。
娘が話しかけてきても、「うん、うん、」と話を聞いて相づちはするが、
こちらから何か聞く事がなかった。
何を言っているかわからない時も、頷いているだけだった。

猛省して、それからは話しかけたり、言ってきた事に質問したり、
何言っているかわからない時は、聞き直し、
発音の間違いや、文法の間違いがある時は、一緒に練習した。

そうして、年月が過ぎ、園からも「すごい成長です。びっくりしました。」
と、大絶賛?していただきました。

結論:俺、がんばってる。