須賀廼家千之助は

＂役者の前に人間＂ではなく、
＂人間の前に役者＂です。

だから千之助にとって、

セリフを忘れ、アドリブで取り繕うことも出来なくなるということは、泳げなくなったマグロや、狩りが出来なくなったライオンのように、そのまま死に直結します。

そして、もし自ら役者を辞めると決めたならば、

それは、自ら生命を断つということです。

役者として若い者たちに退くことだったら、

一切悩むことはありません。

千之助本人以外、誰もそのことに気づくはずもありませんが、今、千之助が直面しているのは、

＂引き際＂みたいな甘いものなんかじゃなく、

＂死に際＂なんです。

今までのブログでもおわかりのように、

私はずっとそう考え演じて来ました。

では、明日。

＂人間の前に役者＂の男。