建築家長沼幸充ブログ -45ページ目

明治神宮にて

明治神宮の本殿にお参りに行くと、結婚式の最中に出会った。
新郎新婦を先頭に、本殿前の広場を行列で横切っていく。
そのまま式会場まで列を保ったまま進んでいく。

なんで知っているかというと、実は先週友人の結婚式が明治神宮であったため。
和装の落ち着いた本当に良い式でした。

建築家長沼幸充ブログ-明治神宮

国立新美術館カフェ

久々に国立新美術館に行った。
オルセー美術館展が始まったばかりのため、チケット売り場は長蛇の列。
さすがに並ぶことはせず。

中に入ってカフェに立ち寄ろうかと思ったが、そこもいっぱい。
ここのカフェは本当に気持ちよい。

建築家長沼幸充ブログ-国立新美術館02

水の未来

日本に住んでいると、水について改めて考える機会は少ない。
昔は夏に断水などあったようだが、最近はダムなどの治水施設の整備や、
住まいに節水を考えたトイレ等も普及し、日本の水利用は安定している。

そんな水への認識を、根本から引っ繰り返された本がこれ。

水の未来 世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題/フレッド・ピアス

¥2,415
Amazon.co.jp


著者のフレッド・ピアスは、イギリス人ジャーナリストで、
環境に関する著書やコンサルタントをしている。
本書は著者が自分で世界各地を歩き、水の使われ方や現在の問題点などを
まとめたものである。


これまで家庭での水の無駄遣いを押さえれば、水の消費量も下がると思っていた。
しかし実際には家庭での消費量よりも、食料を作る段階で使用される水の量の
方がはるかに多いことが示されている。

例えば人間一人が一日に消費する水の量は、飲んだりトイレや浴槽に貯めたり
する量を合計して、約314リットル。(日本人の場合)
それに対して、米1キロを作るためには、2,000~5,000リットル。
小麦1キロには1,000リットル、ジャガイモ1キロには500リットルの水が必要である。
コーヒー1キロに20,000リットルの水が使われていることには驚いた。

一年を通して雨が降る日本では、農作物は主に雨水で育つ。
そのため水を使っているとは思わないが、日本は食料の多くを輸入している。

ここで面白いアイデアが「仮想水」というもの。
つまり輸入している食料を、もし国内で作るとなった時に必要となる水の量を、
食料の輸入を通して、水も海外から輸入しているという考え。
日本人が口にする食料を作るために、海外のどこかの地の水を「仮想水」として
我々は使っているのである。
このように考えると、急に世界の水事情が人ごとではないと感じられる。

また日本は島国であるので、国土を流れる水はすべて日本に属していると考えられる。
しかし海外では陸続きにいろいろな国が接しており、いくつもの国をまたいで
流れている大河も存在する。
これらは上流にある国がもし多くの水を摂取してしまったら、当然下流の国では
水不足となり、食料を通して「仮想水」を輸入せざるを得なくなってしまう。

本書に詳しい事例が出ているので読んで頂きたいが、川の上流で水を摂取しずぎ、
川の流れを変えてしまったために、海に川が到達する前に干上がってしまった国も
たくさんあるようだ。
またかなりの長い年月をかけて地中深くに貯まった水を、ボーリングをし井戸から
くみ上げ続けている地域もある。
これらは現在の水の確保に必至であるが、さらに将来は本当に水のない国になってしまう
恐れもあり、飲み水でさえ確保できなくなれば、生活する場として成立しなくなる。

ここまで読んでくると、水の未来は暗いように思われる。
日本ではあたりまえに使っている水も、世界各地では飲む量さえままならない地域もあり、
また世界で水不足になれば、その地域だけでなく、食料として輸入される「仮想水」も
なくなることを意味する。
これらの問題を解決するために、いくつか対処方法が示されている。

例えば、少ない水で育つ食料品種の改良。
また世界の水のパイプラインでの漏水率の向上。
これらは使う水を減らそうという試みである。

一方、水に対するスタンスとしては「雨水の積極的な利用」「都市の舗装に浸透性を」。
これらは雨が降り、土に還り、蒸発してまた雨として戻るという、
水の循環になるべく人間が手を加えないということである。

これらの方法は市民にとっては、具体的には行動しずらいものである。
しかし節水する、雨水利用をする、という気持ちを持って、水に接する必要が
市民にも当然あるし、水という人間にとって最も大切な再生可能な資源を、
大切にするという気持ちを、本書から学ぶことが出来た。