水の未来
日本に住んでいると、水について改めて考える機会は少ない。
昔は夏に断水などあったようだが、最近はダムなどの治水施設の整備や、
住まいに節水を考えたトイレ等も普及し、日本の水利用は安定している。
そんな水への認識を、根本から引っ繰り返された本がこれ。
水の未来 世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題/フレッド・ピアス

¥2,415
Amazon.co.jp
著者のフレッド・ピアスは、イギリス人ジャーナリストで、
環境に関する著書やコンサルタントをしている。
本書は著者が自分で世界各地を歩き、水の使われ方や現在の問題点などを
まとめたものである。
これまで家庭での水の無駄遣いを押さえれば、水の消費量も下がると思っていた。
しかし実際には家庭での消費量よりも、食料を作る段階で使用される水の量の
方がはるかに多いことが示されている。
例えば人間一人が一日に消費する水の量は、飲んだりトイレや浴槽に貯めたり
する量を合計して、約314リットル。(日本人の場合)
それに対して、米1キロを作るためには、2,000~5,000リットル。
小麦1キロには1,000リットル、ジャガイモ1キロには500リットルの水が必要である。
コーヒー1キロに20,000リットルの水が使われていることには驚いた。
一年を通して雨が降る日本では、農作物は主に雨水で育つ。
そのため水を使っているとは思わないが、日本は食料の多くを輸入している。
ここで面白いアイデアが「仮想水」というもの。
つまり輸入している食料を、もし国内で作るとなった時に必要となる水の量を、
食料の輸入を通して、水も海外から輸入しているという考え。
日本人が口にする食料を作るために、海外のどこかの地の水を「仮想水」として
我々は使っているのである。
このように考えると、急に世界の水事情が人ごとではないと感じられる。
また日本は島国であるので、国土を流れる水はすべて日本に属していると考えられる。
しかし海外では陸続きにいろいろな国が接しており、いくつもの国をまたいで
流れている大河も存在する。
これらは上流にある国がもし多くの水を摂取してしまったら、当然下流の国では
水不足となり、食料を通して「仮想水」を輸入せざるを得なくなってしまう。
本書に詳しい事例が出ているので読んで頂きたいが、川の上流で水を摂取しずぎ、
川の流れを変えてしまったために、海に川が到達する前に干上がってしまった国も
たくさんあるようだ。
またかなりの長い年月をかけて地中深くに貯まった水を、ボーリングをし井戸から
くみ上げ続けている地域もある。
これらは現在の水の確保に必至であるが、さらに将来は本当に水のない国になってしまう
恐れもあり、飲み水でさえ確保できなくなれば、生活する場として成立しなくなる。
ここまで読んでくると、水の未来は暗いように思われる。
日本ではあたりまえに使っている水も、世界各地では飲む量さえままならない地域もあり、
また世界で水不足になれば、その地域だけでなく、食料として輸入される「仮想水」も
なくなることを意味する。
これらの問題を解決するために、いくつか対処方法が示されている。
例えば、少ない水で育つ食料品種の改良。
また世界の水のパイプラインでの漏水率の向上。
これらは使う水を減らそうという試みである。
一方、水に対するスタンスとしては「雨水の積極的な利用」「都市の舗装に浸透性を」。
これらは雨が降り、土に還り、蒸発してまた雨として戻るという、
水の循環になるべく人間が手を加えないということである。
これらの方法は市民にとっては、具体的には行動しずらいものである。
しかし節水する、雨水利用をする、という気持ちを持って、水に接する必要が
市民にも当然あるし、水という人間にとって最も大切な再生可能な資源を、
大切にするという気持ちを、本書から学ぶことが出来た。
昔は夏に断水などあったようだが、最近はダムなどの治水施設の整備や、
住まいに節水を考えたトイレ等も普及し、日本の水利用は安定している。
そんな水への認識を、根本から引っ繰り返された本がこれ。
水の未来 世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題/フレッド・ピアス

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著者のフレッド・ピアスは、イギリス人ジャーナリストで、
環境に関する著書やコンサルタントをしている。
本書は著者が自分で世界各地を歩き、水の使われ方や現在の問題点などを
まとめたものである。
これまで家庭での水の無駄遣いを押さえれば、水の消費量も下がると思っていた。
しかし実際には家庭での消費量よりも、食料を作る段階で使用される水の量の
方がはるかに多いことが示されている。
例えば人間一人が一日に消費する水の量は、飲んだりトイレや浴槽に貯めたり
する量を合計して、約314リットル。(日本人の場合)
それに対して、米1キロを作るためには、2,000~5,000リットル。
小麦1キロには1,000リットル、ジャガイモ1キロには500リットルの水が必要である。
コーヒー1キロに20,000リットルの水が使われていることには驚いた。
一年を通して雨が降る日本では、農作物は主に雨水で育つ。
そのため水を使っているとは思わないが、日本は食料の多くを輸入している。
ここで面白いアイデアが「仮想水」というもの。
つまり輸入している食料を、もし国内で作るとなった時に必要となる水の量を、
食料の輸入を通して、水も海外から輸入しているという考え。
日本人が口にする食料を作るために、海外のどこかの地の水を「仮想水」として
我々は使っているのである。
このように考えると、急に世界の水事情が人ごとではないと感じられる。
また日本は島国であるので、国土を流れる水はすべて日本に属していると考えられる。
しかし海外では陸続きにいろいろな国が接しており、いくつもの国をまたいで
流れている大河も存在する。
これらは上流にある国がもし多くの水を摂取してしまったら、当然下流の国では
水不足となり、食料を通して「仮想水」を輸入せざるを得なくなってしまう。
本書に詳しい事例が出ているので読んで頂きたいが、川の上流で水を摂取しずぎ、
川の流れを変えてしまったために、海に川が到達する前に干上がってしまった国も
たくさんあるようだ。
またかなりの長い年月をかけて地中深くに貯まった水を、ボーリングをし井戸から
くみ上げ続けている地域もある。
これらは現在の水の確保に必至であるが、さらに将来は本当に水のない国になってしまう
恐れもあり、飲み水でさえ確保できなくなれば、生活する場として成立しなくなる。
ここまで読んでくると、水の未来は暗いように思われる。
日本ではあたりまえに使っている水も、世界各地では飲む量さえままならない地域もあり、
また世界で水不足になれば、その地域だけでなく、食料として輸入される「仮想水」も
なくなることを意味する。
これらの問題を解決するために、いくつか対処方法が示されている。
例えば、少ない水で育つ食料品種の改良。
また世界の水のパイプラインでの漏水率の向上。
これらは使う水を減らそうという試みである。
一方、水に対するスタンスとしては「雨水の積極的な利用」「都市の舗装に浸透性を」。
これらは雨が降り、土に還り、蒸発してまた雨として戻るという、
水の循環になるべく人間が手を加えないということである。
これらの方法は市民にとっては、具体的には行動しずらいものである。
しかし節水する、雨水利用をする、という気持ちを持って、水に接する必要が
市民にも当然あるし、水という人間にとって最も大切な再生可能な資源を、
大切にするという気持ちを、本書から学ぶことが出来た。

