現代の教育は、かつての知識伝達中心の枠組みから大きく変化している。社会の多様化に伴い、人間関係、環境、価値観が複雑に絡み合い、学習者のニーズも多岐にわたる。教育原理を学ぶ中で、教育に「正解」はなく、指導者自身が学び続け、柔軟に変化する必要があると実感した。本レポートでは、教育原理の視点から、現代の教育課題、私の指導者としての反省、そして今後の関わり方を考察する。
教育原理は、学習者の主体性を引き出し、個々の可能性を最大化することを重視する。従来の「教える」ティーチングではなく、学習者の内発的な動機を引き出すコーチングが求められる。学習者の「ニッチ」—個々の強みや特性—を見つけ、伸ばすことで、学生だけでなく指導者も成長できる。例えば、病院実習で学生が患者対応に苦戦する場合、結果を批判するのではなく、試行錯誤のプロセスを評価し、対話を通じて次のステップを共に考えることが重要である。このようなアプローチは、学習者が自ら考え、挑戦する姿勢を育む。
しかし、振り返ると、私のこれまでの新人教育は一方的だった。病院での実習指導では、指示を出すだけのティーチングに終始し、相手の立場に立つ余裕がなかった。ある新人看護師が手技に苦戦していた際、「なぜできないのか」と叱ったことで、自信を損なわせてしまった。この縦割りの指導スタイルは、平等で柔軟な関係構築を妨げていたと反省している。
今後は、教育者としての立場を自覚し、威圧的にならないよう心がける。学生や新人の「できること」に焦点を当て、プロセスを称賛することで信頼関係を築きたい。例えば、患者との小さなコミュニケーションに成功した学生には、その具体的な行動を褒め、自信につなげる。また、ICTやビジュアル教材を活用し、学習者が理解しやすい環境を整える。課題に直面する学生には、「何が難しい?」と問いかけ、感情や障害を可視化する対話を通じて、共に解決策を探る。教育者として「正解」を押し付けるのではなく、学習者の拠り所となり、問題を外在化する寄り添う姿勢を大切にしたい。
教育原理を通じて、「ニッチを探す」ことの重要性を学んだ。学習者の強みを伸ばすだけでなく、私自身も指導者としての特性を見出し、進化し続ける。私の病院では、実習指導者が単独で学生を指導する傾向が強いが、指導者間の「サポートのサポート」体制が不足している。今後は、先輩指導者と連携し、学生指導の負担を分かち合う仕組みを提案したい。教育は指導者と学習者が共に成長する双方向のプロセスである。この信念のもと、多面的で寄り添う関わり方で、学生や新人の可能性を広げていきたい。