嫁と不仲になった舅は怖いです
めくるめく午後の相続劇場 第7話
『嫁と不仲になった舅は怖いです』
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関東の郊外に住む、父親の哲也さんは
養子の息子、智也さんとともに家業である農業に
従事していました。
しかし、智也さんが幸子さんと結婚して以来、
哲也さんと、嫁の幸子さんの折り合いが悪くなり、
息子さん夫婦と言葉を交わさない状態となってました。
そんな不仲が続いている状況で、
父の哲也さんは、息子さん夫婦が住む家屋を含む
農地の大部分を、古くからの友人である木下さんに
安い価格で売却し、木下さんは不動産の登記を済ませました。
自分が住んでいる家や農地を売られた智也さんは、
父親と木下氏の売買は、自分たちを追い出すための
「ウソの売買だ」と主張して、売買無効の確認を求めました。
その上、ゆくゆくは、その土地を相続する自分の権利として
木下さんへ移った不動産の登記を、父親の代わりに
抹消登記する権利を主張しました。
さて、この父親のちょっと身勝手な行動と
将来の相続権を見越した息子の主張は
どちらに軍配が上がるでしょうか?
研究員 ひさこ