住むところを追い出されたA子さん | はっぴー相続研究所(世田谷)

住むところを追い出されたA子さん

めくるめく相続劇場 第1話

『住むところを追い出されたA子さん』


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


東京都内に住む65歳のA子さん。

息子と娘はすでに独立し、それぞれ所帯を持ち、

定年退職した旦那さんと二人暮らし。

これから夫婦二人で、第二の人生を謳歌しようとしていた矢先、

旦那さんが心臓疾患で急逝してしまいました。



夫婦二人の年金で、何とか不自由なく暮らしていたため

A子さんに残された財産は、自宅の土地・建物と少々の貯金。

「住むところさえあれば大丈夫」

とA子さんは思っていました。



そんなA子さんの思いとは裏腹に

旦那さんが亡くなってしばらくした、ある日、

二人の子供がA子さんを訪ねてきました。



「お母さん、私たちにも相続権はあるのよ。

この家を売って、私たちにお金分けてくれない?」

「マンションのローンが苦しかったから、助かるわぁ」

「お母さんは半分のお金でマンションでも買えば?」

「今ね、結構値頃な物件があるのよ!」



と、アッという間に、自宅売却の話になってしまいました。

どうやら、二人の子供は相談しあい、直談判に来たのです。

子供たちに太刀打ちできないA子さん。

売却の手続きは、非情にもトントン拍子で進んでいき、

ついには、住み慣れた我が家を追い出されてしまいました。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


悲しい親子の擦れ違い。

「親の心、子知らず」「この心、親知らず」

あなたの家族は大丈夫ですか?


このお話はフィクションです。