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ごめんねのクリスマス③

慌てて支度して、車に乗りこんで。


みどりの視線は感じていたけど、


私はみどりの顔が見れない。


会ってもなお、かわいくない態度をとる私。


さっきまでのやりとりをしばらくして、


みどりの顔を見れるようになってきたら、


あぁ、もうダメだと思った。


いいのか悪いのか分からないけど、


会えば、顔を見れば、何もかも、


くだらない虚勢も、強がりもとんで、


私はこの人が大好きだと思った。


別れたくないと思った。


その瞬間、涙が止まらなかった。


声を殺して、手で顔を覆って泣く私を、


みどりが抱きしめてくれて、


もう止まらなかった。


久しぶりに声を出して、しゃくりあげながら泣いた。


背中をさすりながら


「辛かったな」


「ひなたはいろいろ考えちゃうんやもんな」


「泣けばいいよ」


と、ヨシヨシと言いながら抱きしめるみどり。


余計涙が止まらなかった。

電話越しでは怒ってて、


会ってもやっぱり不機嫌気味だったみどり。


でも、それも全部、私のせいで、私を想ってくれているから。


なんでこの人はこんなに優しいんだろう。


なんで私はこんなに大切にしてくれる人を、


辛い気持ちにさせるんだろう。


別れたくない。


私がいない毎日を楽しく幸せに過ごさないで。


ずっと好きでいて。


ずっと好きでいたい。




色んな感情が頭を駆け巡っていて、


しばらく子供みたいに泣きつづけた。

ごめんねのクリスマス②

もう2時間はウダウダと逃げ回っていた私が


次にかかってきた時、やっと素直になり始めた。


み「だからなんでそれを始めから言わへんの!!」


と大分叱られながら。


ケンカ、というか私が拗ねていたんだ。


みどりがあの子と会って話してるっていうヤキモチからだったけれど。


ほんとは、3月に別れようって言われた事が悲しかった。


別れないといけなくなった原因があって、


もうほんとに別れよう、と言ったのは私だったけど。

今までも何回かそういう事があったけど、


みどりは「無理」「嫌だ」の一点張りで、


私も絶対別れたいなんて思っていなかったから、


ずるいけど、そう言ってくれてホッとしたり、うれしかったりしてたけど。


ついにもう、そう言ってくれなかった事、別れを決意した事が


悲しくて寂しくて。


3月の別れは、みどりの本意ではなくて、


私への優しさと後ろめたさからだという事はよく分かっていた。

だから私も「それがいいね」って賛成したフリをしてたけど、

ほんとはもうその時点から拗ねてたんだなと思った。

ほんとはいつもみたいにら「嫌だ」って言ってほしかったけど、


別れを望んでいたのは私だし。


結局自分勝手な自分の気持ちに自分がついていけなくてみどりに八つ当たり、だった。


本音をツラツラと話していたら、


み「ちょっと、とりあえず出てきて!」


って、外を見たらみどりがいた。

ごめんねのクリスマス

ケンカしたまま迎えた、


会おうと話していたクリスマス。


みどりは何も悪くない。


私も怒ってるわけではない。


でも自分から連絡したくなかった。




もう、このまま連絡がなければ、このまま終わってもいいかも。。。と


そんな事を考えながら家に帰った。


するとしばらくしてみどりから着信


一言目は


み「今日、会わないんやな?」

会いたくない訳でもない、会いたい訳でもない。


ひ「うーん、、、」


しばらく黙りこんでしまった私。


み「じゃあ俺が着信しなかったら、ひなたから連絡するつもりはなかったんや?」


ひ「……しなかったと思う」

み「それでいいの?そのまま年末年始の休みに入るつもりやったん?」


ひ「……うん、、、だってもう終わりかなって思ってたし」


み「何なん、それ。何のために俺が3月までは付き合おうって言ったか分かってるん?」


ひ「だってそう言ってたのに、「じゃあもういい」って言ったのはみどりじゃない?」


み「それは売り言葉に買い言葉やろ!」


それから、私は常に後ろ向きな発言。


べつに今別れたっていい。

未来にいるのが旦那さんなら、やっぱりみどりを3月まで本気で好きでいるより、


みどりがいなくなった4月からも穏やかに過ごせるようにしたいから、本気で好きなんて無理。


図星な事を言われれば


「分からない」「考えたくない」


みどりが私に言われる、一番嫌いな言葉達のオンパレード。


みどりから逃げ回る私は、言ってる事も二転三転。矛盾だらけ。


み「なんでそんなに頑固なの?ひなたは俺の事理解してないやろ。

振り回すだけ振り回された俺は、今もし別れるってなったら、もう振り回された事しか残らない」


この言葉が結構ショックだった。


普段から「俺はひなたに振り回されっぱなしや~」って笑い話をしたりとかもしてたけど、


自業自得だけど、それしか印象にないって、ショックだった。


キャッチが入って、一回切って、


また着信がかかってくるまでの間に何かがパチンとはじけた。


「強がり」や「嘘」がはがれ落ちた。