
兄弟会の旅行を8年振りに再開し、茨城県結城市から4人、茨城県下菅谷から2人と東京から2人の5人兄弟で同伴を含めて都合8人が参加して、9月30日から車2台に分乗、福島県奥座敷の土湯温泉に一泊旅行しました。
土湯温泉までのドライブ旅行
大森町からは、新幹線の那須塩原で待ち合わせて車に同乗させて貰う楽な旅でした。那須塩原着が12時40分で、駅周辺には昼食をとるようなところが見当たらないため、東北自動車道に入り那須サービスエリアで腹ごしらえをして、一路福島を目指して郡山を過ぎると間もなく二本松ICで高速道路をおりました。二本松市にはいると、10月1日から菊人形展を開催する広告が目に付き、日本一を称する菊人形を見てみたいと思いました。
二本松から土湯への道は、国道459号線を安達太良山目指して高度を上げ、岳温泉近くで県道30号と合流したモミジラインを左に安達太良山を見て北上すると、国道115号と合流したところが「道の駅つちゆ」(地図参照)です。ここからは、土湯温泉までは目と鼻の先ですが、15時を少し廻ったばかりですので、磐梯吾妻スカイラインを巡っても1時間半ほどであるとのことで、遠回りして吾妻山麓のスカイラインのドライブを楽しみました。
土湯温泉の旅行のお陰で、1カ月のうちに磐梯吾妻スカイラインのドライブと、9月4日の乗鞍スカイライン(「旅ものがたり おわら風の盆と上高地(その3)」参照)の日本二大スカイラインのドライブを楽しめました。
磐梯吾妻スカイライン
「道の駅つちゆ」から磐梯吾妻スカイラインへ(地図参照)は、国道115号の土湯バイパスを西進し、途中で旧道の国道30号に入りしばらく行くと、8年ほど前の最初に旅行して宿泊した野地温泉を左に見て進むと磐梯吾妻スカイラインの入り口に到着である。
スカイラインに入ると、相ノ峰付近で九十九折を急登し、高度が高くなるにつれ、まだ9月ですので多くはありませんが、ところどころ樹木にうっすらと色づきはじめておりました。後2週間ほどで、紅葉の季節です。
鳥子平、浄土平では右に吾妻小富士を、左に蓬莱山が見えるこのあたりは、当にスカイライン一番の風景であります。(スカイライアン風景1、風景2、風景3、風景4)
吾妻小富士を過ぎると左手にちらりと五色沼が見え、賽河原を過ぎると、九十九折の急な下りにかかります。急坂道が終わると、磐梯吾妻スカイラインの出口で、国道70号となります。途中、旅館玉子湯を通り、福島市にみちのく観光果樹園があり、フルーツラインの県道5号で右折し南下します。この辺は、我が国の果物の名産地で、桃、梨、葡萄、柿などの宝庫です。この時期、東京ではもう見られない桃が沢山売られていました。
暫くして、国道115号に突き当たり左折して進むと土湯温泉の入り口になり、今夜の宿泊の温泉です。
土湯温泉
土湯温泉は今回が初めてであり、温泉に着くまでのイメージは、名前からの印象もありひなびた辺鄙な温泉と思っておりました。しかし、温泉街の全景が見える橋の上を通過したときの光景は、全く予想していないものでした。イメージと異なりがっかりしたような気持ちと、さすが福島の奥座敷の温泉と聞いたこともあり、素晴らしい温泉に着いたとの思いとが交錯しました。
今晩の宿泊の旅館は、山水荘で温泉街を進みどん尻に近いところにありましたが、旅館の建物は土湯温泉で一番大きいようでした。とにかく、2組別行動の車は、殆ど同時に到着し17時を少し廻っていました。
先ずは、夕食まで少し時間がありますので、土湯温泉と山水荘を紹介します。

土湯とこけし

土湯温泉の歴史と伝統ある「土湯こけし」の無しでは語れない、と言っても過言ではないほど、こけしと深く長いつながりがあります。
土湯の温泉街を見下ろしながら、ゆるやかな石段を上がって行くと、聖徳太子をお奉りしている太子堂があります。太子堂よりさらに石段を上がっていくとこけし堂があります。土湯は日本三大こけしのひとつに数えられるこけしの里。始祖といわれる惟高親王と、薬師如来、土湯こけしが奉られています。
土湯の名前の由来は、一説として用明2年、病に倒れた聖徳太子の父、用明天皇の回復祈願と仏教布教のため東国に秦河勝が遣わされた。しかし、河勝は半身不随の病におかされ、良医良薬の効なく臥していたところ、ある夜、聖徳太子が夢枕に現れ「岩代国の突き湯に霊湯あり。そこで湯治せよ。」と説いたという。また、聖徳太子が奉られている太子堂が、土湯の名所として残っています。
また、別の一説には、神代の時代までさかのぼり、大穴貴命(おおあなむちのみこと)が陸奥の国に下がる時、ここに温泉があると荒川のほとりを鉾で突いた。すると、こんこんと湯が湧き、誰ともなしに「突き湯」と名がつけられ、それがやがて「土湯」と呼ばれるようになったとも云われております。
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