椿寺地蔵院の椿の花見 4月9日紀行第3回
今宮神社を後にして、西大路通りを南下して北野天満宮の南方向にある西大路一条交差点傍の京都で花見最初のお寺の「散り椿」で有名な洛陽三十三所観音第三十番札所椿寺地蔵院(地図参照)で、満開の椿と枝垂れ桜を観賞しました。

由来によると、椿寺地蔵院(地図緑印)は、726年に行基菩薩が攝津国昆陽野池のほとりに建立した浄土宗昆陽山地蔵院が始まりで、平安時代に衣笠山に移されたが焼失し、1589年足利義満が現在地に再建したとあります。
また、有名な散り椿は、秀吉朝鮮侵略文禄の役の際に加藤清正が朝鮮蔚山(うるさん)城から持ち帰って秀吉に献上したものを、北野大茶会のときに椿寺に献上された初代の椿は枯れ死しました。現在花を咲かせている「散り椿」は、二世椿で樹齢が約百年で書院の前庭で毎年満開の花を見せています。

洛西大原野 花の寺勝持寺の西行桜
地蔵院を出たところで昼時となったので、西大路通りを南下(地図参照)しながら、次の場所の洛西大原野 山里へ行く途中での京都ならでの食事所の心当たりを運転手さんに頼み、寺の門前で精進料理が味わえるというお店に打診してもらったところ、残念ながら廃業したとのことで、そのまま次の目標に向かって西大路通りを西大路九条まで南下(地図参照)しました。

西大路九条で右折し桂川の久世橋を渡り西進し、阪急洛西口を横切り快適なドライブで洛西大原野へと入ってきました。小畑川(地図参照)を渡り、洛西高校のヘリを右折すると、この辺りは竹林が多く竹の子の産地です。
旬の竹の子ご飯を味わうため勝持寺前の「京・洛西ぶへい」(小畑川地図赤印)に直行しましたが、満席のため時間待ち予約をして、花の寺勝持寺」(小畑川地図緑印)へと車で上がって行きました。

花の寺勝持寺は縁起によると、京の西山連峯の麓にあって、小塩山大原院勝持寺と呼ぶ古刹であります。680年に天武天皇の勅により神変大菩薩役の行者が創建したのが始まりで、791年に桓武天皇の勅により伝教大師が堂塔伽藍を再建し、薬師瑠璃光如来を本尊としました。838年に仁明天皇の勅により塔頭四十九院を建立しましたが、応仁の兵火に遭い仁王門を除き焼失しました。現在の建物は乱後に再建されたものとあります。

勝持寺の境内には、染井吉野をはじめとして数種類の桜約450本が見頃をむかえ、1140年に勝持寺で出家した西行が一株の桜を植えて吟愛していた桜を、世人が西行桜と称し、寺を花の寺と呼ぶようになったそうです。

西 行 桜

阿弥陀堂(本堂)と並んだ瑠璃光殿には、重要文化財の薬師如来像本尊と胎内仏、金剛力士像や日光菩薩像・月光菩薩像・十二神将像と西行法師像などが安置されておりました。
境内にある西行桜など数多くの枝垂れ桜米桜など見頃の桜を観賞し、最古の仁王門、不動堂、庫裡や宝物などをゆっくりと見物して、昼食をとりに京・洛西ぶへいに戻りました。

洛西ぶへい
竹の風音を聞きながら、心地良い昼食タイムを、京都西山の竹林に囲まれた味処、洛西ぶへいでこの時期しか食せない、旬の朝採り竹の子を食材にした筍弁当を賞味してきました。
昼食後、京都日帰り桜・花見最後の目的地の西国三十三所第二十番善峯寺へと向かいました。

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