アマガエルのソクラテスは、友人達と現在のアマガエルの国に嫌気がさして、新しい国を目指してたびに出る。あまたの危険をくぐり抜け、多くの仲間を失った末にたどり着いたのは、平和の国「ナパージュ」だった。そこはツチガエルを中心とした国で
、その平和は「三戒」と「謝りソング」によって維持されていた。三戒とは、
1. カエルを信じろ
2.カエルと争うな
3.カエルと争う武器を持つな
どっかの憲法みたい。
謝りソングは、カエル達の先祖が過去に犯した罪について、未来永劫に謝罪するための歌。広場で毎日歌われている。こうして一見平和であったナパージュだが、東の沼には凶暴なウシガエルが住んでいた。彼らはツチガエルを生きたまま一飲みにする。そのウシガエルが東の崖に現れた。勇敢な二匹のカエルがこれに立ち向かい撃退したが、長老達はこの勇敢なカエルを、三戒違反として処罰してしまう。また、スティームボートという巨大なワシがいて、カエル達はワシを恐れながら崇拝していた。東からツチガエルが来た時は、このワシが上空を旋回することで、ウシガエルがを追い払った。カエル達は喜ぶが長老はまたしても、三戒違反として、ワシに立ち退きを命ずる。ワシがいなくなった後、もう何も怖いものがなくなったウシガエルは、一気にナパージュに攻め込んだ。しかし長老達は謝りソングを歌い、「侵略ではなく、差し出すのだ」と訴えて国を明け渡す。こうしてナパージュは滅び、多くのカエル達は奴隷となった。ウシガエルは永遠の食料と労働力を得たのだよ、お終い。という話。NAPAJは逆から読めばJAPANであり、右翼の作者がならす警鐘の書となっているが、深く考えずにサラサラ読むと、なるほどなと、苦笑がもれる。だが、笑い事では済まされない。