ついにユキ姐から“サンルーフガイを捕まえた”と連絡が入った。
来た、回転寿司チャンスだ。
ひよこよさんは布団の上に放置してあったケータイをビーチフラッグのように奪取し、
“いつサンルーフガイが来てもOK”
とユキ姐に光の速さで返信した。
すると30分後、ついにサンルーフガイが登場。
サンルーフガイはドラマ“ひとつ屋根の下”時代の江口洋介を彷彿とさせる帽子の被り方をしていた。
すぐにサンルーフの調子を確認。
ぺろぺろ刺身の出来上がりである。
サンルーフのこのぺろぺろ部分には下記の図のように太めのワイヤーが入っている。
今回はこのワイヤーがずれて骨なしぺろぺろとなった部分が垂れてきた、ということであった。
なるほど、手では戻らないはずである。
ワイヤーの硬さでサンルーフの先に入れ込んであったというわけだ。
それならば一度ワイヤーを全て引き抜き、
再度ぺろぺろ部分を差し直せば解決となる。
切断されたワイヤーが入ったぺろぺろ部分は、
もう2度と動けないように、布諸共ドライバーで穴を開けられ無理矢理ネジで留められた。
毎回どの修理でもそうなのだが、
“全部ちゃんと元通り”になった試しがない。
必ずどこか穴を開けられたり、
“いつかまた修理を呼ぶことになるだろう”
という気持ちにさせられる出来栄えである。
日曜大工お父さんの能力3割増しといった修理なのだ。
でも結果としてはどんな姿になろうとも
“仕様としては元に戻った”に間違いはない。
姿は多少変わろうとも使い続けるには全く問題はなく、新しく生まれ変わるということなのだ。
修理とは育成である、と考えに至った駐在歴5年の初秋であった。
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