ひよこよさんは歴史物が好きである。
学生の時は日本史を専攻したのの、日本に関わらず世界のありとあらゆる歴史を知ることが好きなのだ。
中学生の頃は少女漫画の王道歴史もの『王家の紋章』(現在も連載中)を読み漁り、
しかし日本からエジプトへの旅行は距離的に腰が重い。
だがワルシャワからなら直行便で4時間ほどである。
年末の旅行はひよこよさんたっての希望でエジプトに決まった。
…そしてエジプト旅行出発前夜のことである。
ワルシャワショパン空港からカイロ国際空港へは直行便がある。
しかしワルシャワを夕方発のカイロ到着が23時という便であったため、
早朝のオーストリア航空でウィーンを乗り継ぎ、カイロに夕方着というトランジット手段を選んだ。
早朝のオーストリア航空は6時10分搭乗開始という早朝過ぎるもの。
クリスマス時期の空港混雑を予想して朝3時に家を出ることとなった。
そのため、21時に就寝しようと布団を掛けたその時であった。
+20から始まる番号で携帯が鳴った。
その電話の主は、翌日から滞在するホテルの受付女性からであった。
『もしもし?ひよこよさんやろか。
いやぁ大変、大変申し訳ないんやけどな…
実は今日ホテルの電気系統が全部だめになってもうて。
地下を掘り起こさんと直せんのや。
相談なんやけど、他にホテル紹介するからそこでもええやろか。』
泊まれなくなった
ひよこよさんがBooking.comで口コミを隅々まで読み、ようやく見つけたホテルが泊まれなくなった。
今回は部屋からピラミッドが見えること、
朝ご飯が屋上で食べられること、
清潔感がある部屋であること、
その他ホテル側の対応、価格、立地などの口コミを全て鑑みて選んだホテルであった。
そのホテルが前日の就寝前に泊まれなくなった。
宿泊前日に自分でまた1から探すのは厳しい。
とりあえず受付女性の紹介とやらのホテルを見てみるしか他ない。
『ここはどうやろか』
と受付女性から送られてきたBホテルのBooking.comの口コミ、Googleマップでの口コミを速攻で調べた。
その写真を隈なく見て、分かったことはBホテルが明らかなる格下ホテルということであった。
全くわくわくしない写真と口コミである。
『あかん、そちらのホテルより格下のように思えるで。』
と送ると新たなホテル、Nホテルが紹介された。
するとGoogleマップ上では登録されておらず、
Booking.comでは今年12月の口コミしかないという、おそらくは出来立てほやほや。
口コミも3件しかない。
しかし1つ目に紹介されたホテルよりは清潔感もある。
立地もそれなりにいい。
2つ目に紹介されたホテルにすることを受付女性に伝え、『ok.perfect』と話を終えた。
話を終えて寝ようとすると夫が、
『2日目のピラミッドツアーの送迎予約、最初のホテルにしてたんやろ。
それならツアー会社にホテルが変わったこと言わなあかんのちゃう?』
と珍しくお手柄なことを言ってきた。
ひよこよさんはツアー会社にホテルが変わった旨をメールし、今度こそ眠りについた。
しかしひよこよさんは幼い頃から旅行の前日などは眠れぬ体質であり、今回も3時間ほどで目が覚めてしまった。
二度寝も上手くいかず、携帯を見ているとツアー会社から返信が来ていた。
『そちらさんからの予約はキャンセルさせてもらうわ。
返金はしたで、ほな。』
キャンセルされてた
送迎場所を当初のホテルから徒歩5分の距離に変更を希望したら、一方的にキャンセルされていた。
一体全体どういうことなのか。
全く意味が分からないが、確かなことはまた新たに急遽引き受けてくれるツアー会社を探さねばならないということだ。
しかしこの時のひよこよさんはまだ知らない。
この豆鉄砲が序章も序章に過ぎないことを。
結局ひよこよさんは眠らずにツアー会社を探しに探しまくったのであった。
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