受付の女性に名前を伝えると、
『昨日の電話のな!覚えてるで!』
問診票持って7番ドアにいてな!』
と超絶早口英語で言われた。
昨日の電話は覚えているが、英語がおちょんちょんだということは覚えていないようである。
7番ドアの前にいるものの問診票を書いたらノックするのか、もしくはそのまま待機なのかが分からない。
意を決してノックすると、中にいた女性が
『自分、7番ちゃうで。
6番の前で待っててや。』
と教えてくれた。
しばらくすると名前が呼ばれたので入室。
診察室には40代ほどの女医さんと、
歯科助手のお姉さんがいらした。
入室して2秒で体が止まった。
女医が…
とんでもない大きさたる、たわわの持ち主である。
一瞬飛びかけた意識を瞬時に戻し、
余裕綽々と何食わぬ顔で案内された診察台へ横になった。
今日はどうしたのかと問うたわわ女医は、ごりごりにポーランド語であった。
“英語がおちょんちょん”という情報など前もって知らせても意味のないことなのだと学んだ。
ひよこよさんはポーランド語で可能な限りのジェスチャーを交えて新しい被せが必要なことを伝えると、その10秒後、いきなり歯を削るたわわ女医。
速攻でダイレクトに患部アタックである。
患部アタック中、たわわ女医のたわわがひよこよさんの鼻から上全体を完全に覆った。
歯を削っている間、助手の女性が少し水が出る装置も口に入れてくれているのだが、ひよこよさんの体がぐいっとたわわ女医方向へ押された感覚があった。
助手女性がひよこよさんの診察台に腰を掛けているのだ。
そして表面を削り終わり、たわわ女医が新しいレジンを少し入れる。
助手女性が素早く照射器で硬化するのだが、
治療が進むごとにぐいっと押され、
徐々に…徐々に腰をかける範囲が広がってくるのが分かる。
1度目の照射、2度目の照射…
3度目の照射が終わる頃、ひよこよさんの診察台の半分は完全に助手女性に取られていた。
診察台は助手とひよこよさんとで相席なんか?
と思うほどに助手が陣地を取っている。
体を細く細く、しっかりぴしっと直立寝スタイルを意識せねば横になれない。
助手がどの程度陣地を取っているのか確認したかったが、
ひよこよさんの視界はたわわ女医のたわわによって遮られているので見ることは叶わない。
エプロンにはポケットがついていて、噛み合わせで使った紙やその他で出たゴミをぽいぽい入れるシステム。
(治療後に撮らせてもらった)
治療時間15分。
よく分からないがたわわ感なこともあり、何だか濃厚な15分を過ごしたようにも思える。
噛み合わせのチェックもし、新しいレジンを入れて治療は終了。
治療後、たわわ女医に
『何で銀を入れてるんよ。
もうおらんで、こんな銀を残してる人は。
ポーランドのお年寄りでもおらんよ。
治したらええやん。』
と言われた。
モスクワの歯医者さんにも同じことを言われたのだが、今は心配なところほど強度が必要なのである。
本日の診察料は400ズロチ(約15,000円)
虫歯治療でもなく新しいレジンを入れただけであったので想像していた金額より、非常にありがたいお値段であった。
ただ、たわわ女医のたわわによって前髪は乱れ、眉も消えた。
新しいレジンをかぶった歯のように、
コートの帽子をしっかりかぶりながら家路を目指すひよこよさんであった。
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