寝室のサンシェードが上がらない。




急に上がらなくなったわけではなく、

入居した時から調子は悪かった。



我が家の大家、金髪ショート前髪立ち上げ女の兵藤ユキに相談もしていたのだが、

相談した時に限ってサンシェードは火事場の馬鹿力を出してちゃんと上がったりしていたのだ。



今現在、朝晩2回は必ずサンシェードが上がるかチェックしていたのだが、

もうかれこれ1ヶ月は上がらない。





この⇧のボタンを押してもうんともすんとも言わないのある。



併せて台所の換気扇のライトも半分点かない。





奥側2ヶ所は点くのだが、肝心な手前が点かないのだ。



しかもただの電球ではない。


電球入れ込み口を無理矢理こじ開けたら

上から電線がみょんと飛び出るのである。





これは素人が簡単にいじくれる代物ではないと判断して、サンシェードの修理と共に大家のユキ姐に依頼した。



するとユキ姐は


『今修理工は忙しいって言っとるけどな。

私は必ず修理工を追いかけて捕まえるで。』


と相変わらずの日本政府も脱帽するであろうスピード感で対応を約束してくれた。




そして今朝、ユキ姐から連絡が来た。


『今日何時に分からんけど修理工が行くって言っとるで。

むしろ何時に到着するかは分からんけど今向かってるらしいわ。

換気扇の話もしてあるから対応してくれるはずや。』



さすがユキ姐。


急いで化粧と掃除を済ませて修理工を待った。




1時間後、全く英語が話せない修理工が来た。


彼は子供部屋から外に出て、





寝室のサンシェードを確認していた。





しばらくして彼は


『脚立はあるやろか。

今日俺はこれしか持ってきてないんや。』


とマイナスドライバー1本を見せてきた。




出た。

マイナスドライバー1本修理工だ。




説明しよう。


マイナスドライバー1本修理工とは、

その名の通りマイナスドライバー1本のみを持ってやってくる修理工である。


そして顧客側に

『あれを貸してほしい、これはあるか』

などと色々借りながら修理をする、

“拝借系修理工”なのだ。



ロシアでも何度もこの手の修理工を見てきたが、

マイナスドライバーは小さいビニール袋、もしくはそのまま裸で持ってくることが多い


そして彼らはほぼ100%の確率でその日中に修理対応が出来ないのだ。



以上が“ マイナスドライバー1本修理工”の説明である。




彼に脚立を渡し、他の工具も渡した。



しばらくして


『サンシェードは終わったで。

次は換気扇の照明を見よか。』


と唯一の手持ちマイナスドライバーで照明箇所を無理矢理こじ開けた。





その仕組みにただの電球交換でないことを悟った修理工は


『なんやこれ。

どういう仕組みやねん。

今日は直せんからまた連絡するわ。』


と言って早々に帰って行った。



そしてサンシェードが直ったか寝室へ向かってみると





直っておらず、そのままであった。





なんやねん




マイナスドライバー1本だけ持ってきて両方現状維持解散とはどういうことやねん。




久しぶりに肩透かしの修理工に当たったひよこよさん。

彼が残していったのは豆鉄砲のみであった。



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