「黒い煙、出て来たよ。」



駐在妻が集まったランチでのことである。


何か良くないことが立て続けに起こったり、家のものが壊れ続けたりした、とある駐在妻さんのお話を聞いていたのだ。


「良くないことが立て続けに起こったっていう話を知り合いのロシア人に言ったら、
『それはすぐにお祓いをした方がいい!』
って言われたの。
こっちのお祓いは教会に売ってるロウソクをね…。」


聞くところによると、お祓いといってもそんな仰々しいものではないらしい。


教会で購入出来るロウソクに火をつけ、1人で家の中を右回りに壁伝いに歩く…というもの。

もし何か悪い気が溜まっていたりすると、その場所だけ黒い煙が出る、という話であった。
結果、黒い煙が上がった部屋があったらしい。


「ひよこよさんもやってみたらいいよ!」



…確かに6月には長男が顔に9針縫い、9月には次男が鎖骨を折った。
ブログには書いていないが、スクーターに次男が引かれたこともある(無傷)。


さらに家のことに関しては言わずもがなの水漏れ(上階からの水漏れ、シャワー、食洗機)、冷蔵庫の扉の破損、電気系統のショートなどの問題が後を絶たない。


こういうものは気の持ちようかもしれないし、やってみても損はない。
郷に入っては郷に従え、ロシア式で試してみるのも一興である。


ありがたくロウソクをいただき、いざ出陣。

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1人で、とのことだったので次男がお昼寝中に開始。

ロウソク立てに挿して火をつけ、玄関から壁伝いに右回り…。


ゆらゆらと小さく燃えるロウソク。
煙も出ずにゆらゆらと揺れる炎。

玄関、クローゼット…と次は夫の寝室。




寝室に入った途端に黒い煙が轟々。



「えぇ…まじで。」
と思わず口から出た。


寝室から出るとまたゆらゆらとした火に戻り、家の中を一周。

夫の部屋だけ、黒い煙が出現した。


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あとは火を消さず、自然にロウがなくなるのを待つだけ。

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細いロウソクなので、30分もあれば消えてしまう。


信じるのも信じないのもあなた次第…と頭の中で反芻した。
と共に何となく
「спасибо (ありがとう)」
と最後消えゆく火に言ってみた。


まさに郷に従ったのである。
そして小心者である。


年末年始、これで清らかに過ごせるのであろうか。


よろしくおねしゃす。


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黒い煙出た時、普通に「え、まじで」と声が出ました。
来年は無病息災でいきたいものです。
これからもよろしくおねしゃす。**