こんにちは。
五感超えてもうてるやん。
あとの二感は一体なんやねん。
さてさて。
昨夜未明におばちゃんが襲来してきたがために、なかなか眠ることが出来ずすっかり寝坊してしまったひよこよさん。
『ほらね、だから早く起きなさいって言ったでしょ』
と100回に1回は正論を言う長男に謝り、ケータイを見てみると、出張ですでに空港へ向かった夫から
『今日16時に水漏れの修理来るから』
と連絡が入っていた。
今日か…と思っていたその時、
ちゃらら〜♫ちゃらら〜♫
…またおばちゃん来とるやん…。
出ないわけにも行かず、昨夜と同じヤギの姿でドアを開けた。
(参考資料:ひよこよさんのヤギTシャツ)
寝起きどっきりを仕掛けられたようなぼさぼさの出で立ちのひよこよさんとは対称的に、
昨夜とは違いばっちりメイクをして胸元バーン開いたおばちゃんが立っていた。
『昨夜はごめんなさいね』
とおばちゃん。
『いえこちらこそご迷惑を…』
と言いかけたその時、おばちゃんとめっちゃでかい屈強な男がずかずかと入ってきた。
いやその男誰やねん。
急に家の中に入ってこられて怖いわ。
そして当たり前のように寝室へ入り、
バルコニーを開け、写真を何枚か撮り、そのまま去ろうとしていた。
『今日夕方に修理工さんが来るので…』
とおばちゃんに伝えると、
『分かったわ』
と笑顔で応えてくれた。
昼は外出し、早めに帰宅してケーキを焼いた。
おばちゃんへ持って行くために。
おばちゃんも言葉の分からぬアジア人が出てきてさぞやびっくりしたことだろう。
こういう時は少しでも不安を取り除き、今後上手く関係を持って行くための大事なことである。
これで上手くことが運ぶのならケーキひとつくらい安いもんや。
でも修理工さんが来て、原因と結果が分かってからの方がいい。
ひよこよさんは16時を待った。
当たり前に時間通り来ない修理工。
結局来たのは18時半過ぎだった。
そして見てもらったところ、
『そもそもの建物の作りが良くない。今は何も出来ない。大家に電話したら「修理の専門家に連絡し、その支持を仰ぎたい」と言っていた。』
いやいやお前は修理の専門家ちゃうんかい。
そして『また連絡するよ』と帰っていった。
謎が謎を生んだ修理であったが、とりあえずおばちゃんに結果を言わねばならない。
子どもたちとケーキ、手紙を持って真下の階へ行った。
チャイムを鳴らすと、『いらっしゃい!』とものすごく吠えている小型犬を抱いたおばちゃんが出迎えてくれた。
そして
『ご迷惑をお掛けしてすみません、一応修理工には来てもらいましたが、もしまた不具合があったらすぐにお知らせください』
と言い、ケーキを渡す。
おばちゃんはすごく喜んでくれ、子どもたちにとボールをくれた。
『ありがとう!!』
と長男が言い、ひよこよさんもお礼を言ってその場をあとにした。
…おばちゃんの家に子どもの形跡はなかった。
ということはこのボールはあの吠えまくっていた、狂犬病を打っていないあの小型犬のものではなかろうか…
とおばちゃんの親切には申し訳ないが、真相は明らかである。
『また水漏れがするようなら、引っ越しを検討せにゃならんな…』と思いながら、そのボールを袋に入れ、ひよこよさんはそっとしまいこんだ━━━━。
よろしくおねしゃす。