ウラジオストクではお昼の12時になると
『どーん!!!』
と戦艦の大砲が空砲を撃って時報を知らせて
くれます。
そして戦艦から黒煙がもくもく…。
分かってはいるけど毎回空砲の音に
おまりーと一緒にびっくり。

そんな時報のあと、2歳になったばかりの
次男が眠たくて玄関先で泣いてしまい、
心配してくれたのかお隣さんがひょっこり
顔を出してくれました。

『うるさくしてすみません』
と言うと
『大丈夫よー!問題ないわよ!』
と手を振りながらおばちゃんが応えて
くれました。

それでその場は終わり…
次男を寝かしつけて家事をしていると
ひよこよさんはもやもやしていました。

『玄関をのぞいてみたら得体のしれない
アジア人がいてびっくりされたのではなかろうか…。
せめてどこの国のもんか教えてあげたら
お隣さんの心持ちも違うのでは…。』

ご挨拶に行こう。
ひよこよさんは決めました。

引越しのご挨拶といえば引越しそば…
もしくはタオル…
しかしそんな気の利いたものは持ってない…。

とりあえず手持ちの日本のお菓子を詰め合わせてパッキングして
『引っ越してきました。』
とロシア語でメッセージカードを作り、
日本ぽいシール(桜とか鞠とか富士山)で
これでもかというほどデコレーションしました。

そして意を決して…

ぴんぽん。

するとすぐに先ほどのおばちゃんの娘さんが
出てきました。

『はじめまして。私たち家族は日本人です。
引っ越してきました。』
とつたないロシア語で話しました。

すると
『あー!』と笑顔でおばちゃんを呼びに行き、
おばちゃんが来たところでまたご挨拶。

『どうぞどうぞ!お家に入りなよ!』
みたいなことを言ってくれたのですが、
『すみません、息子が寝ているので…』
と丁重にお断りをすると、

『さっきの泣いてた子はいくつ?』
『息子は2歳です』
『ちょっと待ってて!』
とおばちゃんが奥に入り…
『これ持っていきなさい!』
と…


チェブラーシカのぬいぐるみをくれました。

なんかちょっと泣きそうになったひよこよさん。

ご挨拶行ってよかった…。
夫も褒めてくれました。

ロシアの方は小さな子どもにとてもとても
親切で、普段はしかめっ面をしてますが
話しかけたり助けを求めるとすぐに応えて
くれます。
懐に入ると、とても優しい人たちです。

長男の通うインターのロシア語しか
喋らない先生やスーパーなど、ロシア語を
度々頑張る場面があるので、
少しずつ覚えようと思います。

今日はちょっと真面目なひよこよさん。

よろしくおねしゃす。