クリームソーダを最大限楽しむためには、最もうまい部分である希少部位を理解することが重要である
その希少な部位とは
クリスタルガイザーである。
クリスタルガイザーとはアイスとソーダの間にできる、緑のシャーベット状のものである。
私はこれをクリスタルガイザーと呼んでいる。
これを言うと多くのマグル達は
「え!クリスタルガイザーって水じゃん。」
というが、
無論私もクリスタルガイザーという水の名前を聞いたとき、完全に「やられた!」と思った。
それはまあ置いておいて、1杯のクリームソーダにおいて、クリスタルガイザーはほんの少ししか取れない、
ドリンク界のエメラルドである。
これをいかに作り出すかが重要で、まずクリームソーダが運ばれて来たら打つ手は
「待ちの一手」
である。
素人に多いのは
ストロー突っ込んでソーダだけ飲みほす「ストロー坊や」
バニラアイスだけ食べる「アイス戦隊バニラマン」
アイスをドボドボ沈める「ドボン野郎」
待ちの一手で悠久の時間を生み出すことによって、徐々にクリスタルガイザーが時を経て形成されていくのである。
クリスタルなど美しい結晶というのは時間をかけて生み出されるものなのである。
こうして「待ちの一手」を放つことでソーダがゆっくりとバニラの冷たさによりエメラルドのような美しい緑色のシャーベットになってゆくのである
この生み出されたシャーベット状のクリスタルガイザーをすくって食べる瞬間!どんな酒や飲み物よりもデストロイ!!
まずはこのクリスタルガイザーをスプーンで削り取り堪能する。
そしてクリームソーダはタイミングが命である。
アイスとソーダをどこまで混ぜるのか!
ここが最大のポイントである。
アイスを溶かさないとただのメロンソーダだし、
アイスを溶かしすぎると溶けたバニラドリンクになってしまう
アイスとソーダがちょうどいいバランスで溶け合ったとき、
クリームソーダのビッグバンが起こるのである。
好みはあろうが、私の場合メロンソーダ7に対しバニラを3の
割合で溶かした状態がベストである。
これを口の中で作るのである!
つまりアイスをすくい口に運んだら、すかさずソーダをストローで吸い込む!
すると口の中でバニラとソーダの爽やかな爽快感とバニラのコクのあるクリーミー感が絶妙なハーモニーを奏でるのである。
バニラをすくい、ソーダを飲む
バニラをすくい、ソーダを飲む
バニラをすくい、ソーダを飲む
このうまさ、まさにデストロイ!!
そしてクリームソーダにおいて
はかなさ
がいいのである。
溶け出すことをとめることができず、消え行く運命。
諸行無常の響きととともに崩れ去る
溶けて混ざり合い、最高の味を奏でるのは刹那
こんなにも刹那にかける飲み物が他にこの地球上、いや宇宙に存在するだろうか
否!存在しない。
とても繊細で、奥の深い大人の飲み物なのである。
