ランニング雑誌を見ると、最近の流行りは『股関節』ですね。
『柔らかくする方法・大きく動かす練習・モデル選手の理想的な動き』等
いろいろな方法が紹介されています。
しかし、「何故それが必要なのか?」が書かれていません。
読者の方も、「雑誌に書いてあるから、きっと大事なんだろう。」と
なんとなく納得しちゃってるんじゃないかと思います。
今回は
【①なぜ股関節が重要なのか】と【②股関節トレの前にやってほしい動き】をご紹介します。
①【なぜ股関節が重要なのか】
それは『ランニングは股関節で重心を前に押し出す動作』だから。
もし、股関節で走らなければどの関節で走るのか?
『膝関節&足(首)関節』しかありません。
・膝関節は、概ね『ハムストリング/大腿後面筋群の下部』で
膝を曲げて走るため、膝痛が出ます。
・足首関節は、ふくらはぎの筋群で足首でピョンピョン蹴って走ります。
これらは『抹消の小さな筋群』なので、すぐ疲労してパワーダウンしちゃいます。
さらに、これでフル走ったら、翌日ふくらはぎが地獄のような筋肉痛になります。
という訳で、体幹の筋群『腸腰筋(膝を上げる)・大殿筋・ハムストリングの上部』
で股関節を使って走らなければなりません。
『膝が痛いランナー』『長年サブ4できないランナー』は股関節が使えていません。
という事は『ちょっと動きを変えれば痛くなく速く走れる!』という意味になります。
しかし、それが出来ない理由があります。
②【股関節トレの前にやってほしい動き】
・股関節を前に曲げる(膝を持ち上げる)→股関節・屈曲
・股関節を後方に動かす→股関節・伸展
と言いますが、問題は『股関節・伸展』。
雑誌では、「ランニングは『股関節・伸展』で走るから、こうやってトレーニングしてね。」と言います。
でもその動きができる前提条件があります。それは…
『骨盤前傾』:骨盤を立てる。
これができていないと、股関節伸展は不可能。
雑誌では、この条件をすっ飛ばしてます。
というか、『当然これは出来てるよね。』という扱いです。
モデル選手の方達は、当然出来てます。
雑誌をマネしても上手くいかない方は、この問題が解決されていません。
では、どうすれば骨盤前傾が作れるのか?
『4つのキーワードで3つの筋肉を使う正しい立ち方』の練習です。
下の動画をご覧いただき、お役に立てて頂ければ嬉しいです。
骨盤前傾を作らなければならない理由は
『股関節の伸展角度が僅か13度しかないから』です。
骨盤後傾(おヘソが上を向いた角度)では、立つためにその13度が使われてしまいます。
ランのために脚が後方へ行く確度はゼロで
大殿筋やハムストリング上部の、ランのためのメインエンジンは機能しません。
使える関節は、抹消の筋群が動かす膝と足首関節だけ。
この理由から、股関節で走るためには『骨盤前傾』がないと不可能である事が分かります。
そのためには、『正しく立つ』ができるかどうか、が勝敗を決めると思います。
【腰痛・膝痛 さいたま市北区 ふく山接骨院、福山眞弘】