ある日、 夫さんの同僚二人と ひよ子夫婦の 4人で 車に乗っていたときのこと。

 

同僚の一人は Aさん、 夫さんとの付き合いは わりと長い。

 

もう一人は Gさん。 Aさんと比べると 夫さんとの付き合いは 比較的 短いほうだ。

 

 

 

Aさん 「そういえば、 夫さんは ボウリング好きだったよねー。 最近ハナシ聞かないけど、やってないの?」

 

 

 

話題づくりであろうか、 Aさんが 不意にそんなことを言い出した。

 

 

 

夫   「あー そうだね、 そういや 最近行ってないなあ」

 

Gさん 「へー、 ボウリング好きなの。」

 

Aさん 「そうだよ、 すごいんだよコイツ。 朝から晩まで、 12ゲームぶっ続け でやったりするんだよ」

 

 

 

これは 大げさでなく 本当の話だ。

 

ひよ子と付き合う はるか昔、 若かったのに 友達みんなに 女っ気が まるっきりなかった時期があったそうな。

 

女の子と遊ぶよりも 男同士つるんでいたほうが 楽しいと、 釣りに キャンプに ボウリング、

 

20歳を過ぎて お金もぼちぼち溜まりだしたころに 毎週のように みんなで遊びまわっていたらしい。

 

一度など、 ボウリング場の開店と同時に ゲームを始め、 終わったときには 日がとっぷりと暮れていたとか…。

 

 

 

Gさん 「12ゲーム!? よく飽きないね!?

 

      それだけ好きなら、 マイボウルくらい 持ってるんじゃないの?」

 

夫   「うん、 持ってるよ。 2個。」

 

Gさん・Aさん 「は!? なんで2個もいるの? 1個でいいじゃん!!

 

 

 

『マイボウルを2個持っている』 ということに対して こんな反応が来るとは 思わなかったのであろう。

 

夫さんは 反論をしようと思って、 一番伝えたいことのみを 口に出してしまったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夫   「マイボウルはねえ、 

 

     フツウ みんな 2個ずつ持ってるんだよ!!

 

 

 

Gさん・Aさん・私 「持ってねーよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……総ツッコミ(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなの中で 何が通じていないのか 唯一理解していたひよ子は、 

 

たたみかけたいのは山々だったが、 夫さんの顔を立てるべく すばやくフォローを入れた。

 

 

 

私   「も~、 そんな言い方すると、 日本人とか 世界中の全員が マイボウルを2個ずつ持ってるみたいじゃん!

 

     そうじゃないでしょ?

 

     マイボウルを作るくらい ボウリングが好きな人は、 『真っ直ぐ投げる用』 と 『カーブをかける用』 の

 

     2種類のボウルを使い分ける って言いたかったんでしょ?」 

 

 

 

夫   「そうそうそう! そういうこと!!(^▽^)b 」

 

 

 

言葉の意味を理解した Aさん・Gさんは、 ようやく ドッと笑い出した。

 

 

 

Aさん 「なんだよ、紛らわしいよ~。 オレの知り合いで マイボウル持ってるやつ、 そうそういないよ?」

 

Gさん 「カーブかける用とかあるの? それって フツーのと どう違うの?」

 

夫   「重心の位置が違うんだよ。 ストレート用のは 重心が真ん中で、 スピンかけるヤツは 重心をずらしてあるの」

 

私   「友達で、 マイボウル 3個持ってる人もいるよね。 …… 」

 

 

 

 

 

いつも 「天然だなあ」 と思っていたけど、 やっぱり 誰といても そうなんだ……。

 

仕事のときも、 こういうところって 絶対 出てきちゃうよねえ…、 自覚して無いんだもん…。

 

 

 

 

 

『この人って、 会社で 他の人に どう思われているんだろう…。 誰も すばやくフォローとか しないよね…』 

 

 

 


 

不意に そんな不安が 頭をよぎった ひよ子でありました。

 

意味が通らないことを、 繰り返し 繰り返し、 子供のように言うことがあるけど、 

 

ちゃんと 誰か 分かってくれる人がいてくれるのかしら。 ヽ(;´ω`)ノ