合コンで知り合った私たち。 

 

二人とも、合コンには 「誘われたら行く」 タイプで、当然周りには 『誘う側の人』 がいる。

 

知り合ったときの合コンに 夫さんを誘った Aさん(ちょっと先輩) は、

 

Aさん 「彼女の友達を紹介してくれ!コンパ開こう!」

 

と 何度も夫さんに打診したそうだ。

 

 

 

そんなわけで、付き合いだして半年後くらいに 友人3人を誘ってコンパを開くことになった。

 

私たちはお互いに男性陣、女性陣と合流するために別行動をとり、

 

女性陣と合流したひよ子は みんなとカフェでお茶をしてから会場へ向かった。

 

少し遅れてしまったようだ。男性陣はすでに席に座って待っていた。

 

夫と Aさん は 前のコンパで知っているから、ひよ子が全く知らない人は 2人。

 

 

 

夫 「腹減ったよ~」

 

私 「ごめん、お茶してたぁ」

 

 

 

夫さんと向かい合って、一番奥の端の席に座ったひよ子。 

 

とりあえず乾杯するためのドリンクを注文し、予約してあった宴会コースが来るのを待つことに。

 

この、知らない人たちが顔を合わせたばっかりの、きまずい時間がチョット苦手。

 

でも自己紹介は 乾杯のあとのほうが良いよなー、早くなんか来ないかなー。

 

 

 

やがてドリンクと前菜が運ばれてきて、チョッピリ安心した。

 

さあ、乾杯したらとりあえず 名前が分かって、会話も弾ませられるぞ! 

 

一同 「かんぱーーーい!」

 

 

 

腹減ったと訴えるだけあって、夫さんは勢いよく前菜を食べ始めた。

 

ひよ子もちょっとずつつまみながら周りを見ると、まだみんな 男同士、女同士で しゃべり続けている。

 

まるで机の上に境界線でもあるみたいだ。 

 


 

そうだよね、名前も知らないもん、相手に話しかけづらいよね。

 

 


私 「そろそろ自己紹介しないの?」

 

夫 「うん、ちょっと待って」 

 

 

 

…………。


チラチラと女性陣からの視線を感じる。うーん、促したんだけどさあ。 

 

 

 

私 「ねえ、自己紹介しようよ」

 

夫 「うん、もうチョットしたらね」

 

 

 

…………。

 

つづけて届いた料理を食べるのに夢中になっている夫さん。

 

このビミョウな空気が分かってないのかしら。

 

 

 

私 「ねえったら。食べてばっかりいないで、自己紹介しなきゃ!みんな待ってるんだよ?」

 

 

 

 

 

夫 「いや~、腹減っててさ~。 お腹が落ち着くまで、ちょっと待ってね!

 

 

 

 

 

オマエの満腹待ちかい!!!むかっ

 

 

 
  

 

コンパにはいつも誘われる側の夫さん。自分の役割が分かっていないようだ。

 

この状況なら、主催はウチラ2人でしょうが!

 

自分のことより、周りが盛り上がるように気を配りなさいよ!

 

なおかつ男性陣から提案されたコンパ。私よりも夫さんが仕切るべきじゃないの? 

 

アタシにやれっていうなら やりますけどさー!遅れて来たのにイマサラ仕切れないよおーー!!

 

 

 

 

 

Aさん 「え~…、じゃあそろそろ 自己紹介でもしましょーかぁ?」

 

 

 

 

 

困り顔の私をみかねた Aさんが 仕切り役を買って出てくれた。

 

ゴメン、Aさん。 今日は主催じゃないのに…… 。゜(つ´Д`)゜。

 

 

 

 

 

夫が今まで出たコンパは、たいてい Aさん が仕切りだったため、

 

今回も自分の役回りではないと判断した模様の夫さん。

 

ちがうだろーーーが。

 

だったら最初から 「僕、仕切れないんで、Aさんが仕切ってくださいよ!」 と頼むべきなのだ。

 

 

 

仕切り始めた Aさん を見て、のんきな夫さんは 「ヨッ!いいね~!」 なんて声をあげている。

 

 

 

Aさん と 私は 目を合わせ、 「スイマセン…」 「いやいや 大丈夫」 と 

 

静かに会話したことは言うまでも無い。

 

かくして乾杯から 20分後、 自己紹介が始まった……。

 

 

 

空気を読め②  に続く