こんにちは、キキです。
10月に読んだ3冊の紹介です^^
知的障害のことがよくわかる本
職場の研修のため、分かりやすくまとめられている本が欲しくて購入。
この〇〇のことがよく分かるシリーズはイラストや具体例が多くてほんとに分かりやすいです。
内容は知的障害についての基礎的な知識や利用可能な制度などをまんべんなく学べます。
主に幼児期~学童期を中心に子どもの対応や相談対応について書かれています。
就学に向けての進路相談の流れや連携先などが書かれているので、そのあたりの年代の子どもとかかわっている方
(児童発達分野)は一冊持っていても良いと思います。
一瞬で良い変化を起こす10秒・30秒・3分カウンセリング―すべての教師とスクールカウンセラーのために
今年度はスクールカウンセラーになってやったらこういう本を読みあさっていますが、今回はそのタイトルに惹かれて購入。
スクールカウンセリングは時として短い時間の対応を迫られることが多々あります。
短時間で効果的に気持ちを楽にできる方法が無いか探したところこの本にたどり着きました。
タイトルの通り、短い時間でできる関わり方や対応がわかりやすく具体的にまとめられており、事例も相まって読みやすい。
また、本も薄く持ち運びしやすく荷物にならないところもポイントが高い。
内容としては、日常的な内容からイジメ、不登校、危機介入など広くカバーできています。
ここに書かれていることは、ただの対処療法というよりかは関わり方の本質的なものであり、しっかり読み込み自分の型に取り組むことでよりよい支援につなげることができると思います。
スクールカウンセラーだけで無く多くの対人援助職にオススメです。
実力も運のうち
とあるユーチューバーの紹介で興味を持ち読み始めました。
出自や人種性別に関係なく、才能や実力がある者は差別を受けること無くその力を発揮することができることを能力主義という。
この能力主義により機会が平等に与えられ努力をすることで学歴や収入が高くなると人々は信じているが実は、そこは平等では無い。
有名大学の学生の多くは高収入世帯が多く、学習やよりよい経験を得る機会が多く平等な競走はできていない。
それどころか、高所得、高学歴者は能力があり頑張ったもので低所得者、低学歴者は能力が無く頑張れていない者の構図ができてしまい、高収入な者は「実力で勝ち取った富を税金でとられるなんて損だ」と言う傲りや、「低所得者は努力を怠ったものだ」と言う軽蔑の感情を生み出し、分断を作ってしまう。このため差別を無くすための能力主義が新たな差別を生んでいる状況を作り出している現実がある。
この本では結局のところ格差は仕方が無いけれど、成功者に「あなたの成功は運によるところが大きいって事を自覚しな」って話です。たぶん。
実際、人の成功やキャリアは本人の努力以上に運や成り行きによる部分が大きいです。
いくら恵まれた才能や力を持っていてもそれを生かせる環境が無ければその力を十分に発揮できません。
また、持って生まれた才能が時代に合っているかも重要です。
例えば、漫画「ドラえもん」に出てくるのび太君は射撃の腕は超一流で設定上はゴルゴ13や次元大介よりも早撃ちができます。
しかしその才能も現代の日本ではまったく活かせず勉強ダメ、スポーツダメの劣等生扱い。
そんなのび太君ですが映画や過去に行くと大活躍!宇宙一の殺しやさんを早撃ちで倒したり、何十人のギャングを一人で壊滅させたりその圧倒的才能を発揮させます。
このように才能があるからヒーローになれるのでは無く、環境や時代背景も大きく関係しています。
実力も運のうちとは、その“実力”とされるものが発揮される環境で運が良かったという事でもあります。
この認識を見誤ると、貧困に陥っている方を努力不足であるなどの自己責任論が出てきます。
この本はそうした気づきにくく、誰もが陥ってしまうそういった偏見に気づかせてくれる本です。
非常にややっこしく、途中で中だるみしてしまいますが、読んで損は無いかと思います。