先ごろソニーより発売されたPSPには□ボタンが利きにくい、めり込むという問題があるらしい。話題になっているのはハードの問題よりも「それがPSPの仕様だ」という久多良木発言であり、いたずらに事を大きくした感がある。
こういうのを見ると学歴ってのは重要なのかと思ってしまう。電通大(プ。とか言われちゃう気もするし、同程度の理系大卒な私としては何か自分の限界が見えてしまった。いや、私なんぞ足元にも及ばない実績を残された方ではあるが、がんばってもそこまでかよ、と。
この件について私が問題だと感じているのは、ソニーが純エンジニアリングの視点で判断すべき事柄を一個人の経営的判断に委ねた、ことだ。これはエンジニアが物を言えない環境に置かれていることを意味している。ソニーも堕ちたものだ。
通常の大手メーカーならば日程や製品原価など、売り上げや利益率に直結する要素からは切り離された設計審査、製品審査をする部門があり、こういった類の問題はボトムアップで出てくる筈である。当然、エンジニアからも問題提起され、その場合はこれら部門がそれを擁護する格好になる。
この内部監査機能がその会社のキャラクタを決定付けるものであり、その機能が久多良木氏の一存に任されているとあっては、ソニーは既にソニーでなく、クタラギ株式会社だ。従来までのソニーファンはリセットされ、クタラギファンが残るという状況にソニーの経営は耐えられるのか。
私はソニーの民生用製品は好きでない。とかく先鋭的な製品などと言われるが、なんとなくデザインが良いだけであり、子供だましと感じる。実際に中学生まではソニー好きだったが、今は松下製品が好きだ。そんな私でもPS2は(やむを得ず)所有しているわけだし、また仕事で使う業務用AV機器は実に良い出来だ。逆に松下の業務用機器はイマイチだ。この差がソニーの土台であり、売り上げの遠因だと思う。つまり高い基礎技術から次の市場にユーザーを誘導する力がそこにあった。松下は徹底した実績重視なので基礎技術開発は二の次だ。松下でエンジニアは「難しいことをするな!」といつも言われる。これが関西商法で、確実な売り上げの為には全く正しいと思うし、エンジニアの楽しみは開発でなく売り上げだ。ベタに売り上げ重視なので、ユーザ対応、品質対応には実にうるさい(元社員談w)。
ソニーはこれまで品質問題(ソニータイマーとか)を基礎技術力でカバーしていたわけだが、PSPなどゲーム機の設計は枯れた技術でまとめるべきもので基礎技術力は関係なく、さらにユーザを切って捨てた。これでは資本が大きいだけの二流会社だ。
ゲーム機だけで済む話ならば、情勢が悪くなったときにソニーがゲーム機を切り捨てれば良いだけの話だが、久多良木氏はソニーの副社長であり、次期社長の有力候補だ。しかも海外経済誌に最悪経営者と揶揄された出井氏の後任(安藤氏の後任?)だ。
ソニーがソニーである所以とは、AV機器の高い基礎技術であるが、LCDディスプレイ、HDDレコーダ、CMOSセンサで出遅れている。すなわち表示機、記録機、撮像機というAV機器の全ての分野において、自社開発し最高の技術を持っていたのがソニーであるが、そこで他社の後塵を拝している。現在は前世紀の遺産で食いつないでいるが、起死回生のゲーム機でコケたらソニーの未来はかなり暗い。
ソニーは本当に倒産するかもしれない。
三菱自動車が潰れるようならそういうこともあるだろう。
こういうのを見ると学歴ってのは重要なのかと思ってしまう。電通大(プ。とか言われちゃう気もするし、同程度の理系大卒な私としては何か自分の限界が見えてしまった。いや、私なんぞ足元にも及ばない実績を残された方ではあるが、がんばってもそこまでかよ、と。
この件について私が問題だと感じているのは、ソニーが純エンジニアリングの視点で判断すべき事柄を一個人の経営的判断に委ねた、ことだ。これはエンジニアが物を言えない環境に置かれていることを意味している。ソニーも堕ちたものだ。
通常の大手メーカーならば日程や製品原価など、売り上げや利益率に直結する要素からは切り離された設計審査、製品審査をする部門があり、こういった類の問題はボトムアップで出てくる筈である。当然、エンジニアからも問題提起され、その場合はこれら部門がそれを擁護する格好になる。
この内部監査機能がその会社のキャラクタを決定付けるものであり、その機能が久多良木氏の一存に任されているとあっては、ソニーは既にソニーでなく、クタラギ株式会社だ。従来までのソニーファンはリセットされ、クタラギファンが残るという状況にソニーの経営は耐えられるのか。
私はソニーの民生用製品は好きでない。とかく先鋭的な製品などと言われるが、なんとなくデザインが良いだけであり、子供だましと感じる。実際に中学生まではソニー好きだったが、今は松下製品が好きだ。そんな私でもPS2は(やむを得ず)所有しているわけだし、また仕事で使う業務用AV機器は実に良い出来だ。逆に松下の業務用機器はイマイチだ。この差がソニーの土台であり、売り上げの遠因だと思う。つまり高い基礎技術から次の市場にユーザーを誘導する力がそこにあった。松下は徹底した実績重視なので基礎技術開発は二の次だ。松下でエンジニアは「難しいことをするな!」といつも言われる。これが関西商法で、確実な売り上げの為には全く正しいと思うし、エンジニアの楽しみは開発でなく売り上げだ。ベタに売り上げ重視なので、ユーザ対応、品質対応には実にうるさい(元社員談w)。
ソニーはこれまで品質問題(ソニータイマーとか)を基礎技術力でカバーしていたわけだが、PSPなどゲーム機の設計は枯れた技術でまとめるべきもので基礎技術力は関係なく、さらにユーザを切って捨てた。これでは資本が大きいだけの二流会社だ。
ゲーム機だけで済む話ならば、情勢が悪くなったときにソニーがゲーム機を切り捨てれば良いだけの話だが、久多良木氏はソニーの副社長であり、次期社長の有力候補だ。しかも海外経済誌に最悪経営者と揶揄された出井氏の後任(安藤氏の後任?)だ。
ソニーがソニーである所以とは、AV機器の高い基礎技術であるが、LCDディスプレイ、HDDレコーダ、CMOSセンサで出遅れている。すなわち表示機、記録機、撮像機というAV機器の全ての分野において、自社開発し最高の技術を持っていたのがソニーであるが、そこで他社の後塵を拝している。現在は前世紀の遺産で食いつないでいるが、起死回生のゲーム機でコケたらソニーの未来はかなり暗い。
ソニーは本当に倒産するかもしれない。
三菱自動車が潰れるようならそういうこともあるだろう。