社内発表会 | お山の杉の子

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詩吟・なんの負けるか今にみろ…

昨日は会社のサークル改善活動の発表会だった。
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社内の各部署から、発表できそうな活動をしたサークルが選ばれる。
社内には99のサークルあって、本年は11チームが発表した。
私たちのサークルも発表を指名されていたので、発表してきた。

私は、パワーポイントの操者に指名されたが、「発表者になりたい」と頼んで、発表者にしてもらった。

パワーポイントのスライドは、アドバイザーが準備していたが、ちょっと体裁を整えてやろう…と、少しだけ直すつもりで見てみたら、こりゃどうしようもないなあ。
パワーポイントのセンスは、仕事の才能とは関係ないようだ。

しかし内容は、特性要因図やパレート図、資料もしっかり用意されていて、完璧な内容だったので感心した。
それで、遣り甲斐があった。
シンプル、かつインパクトあって、見やすく、わかりやすく、興味あるように考えた。
発表の文章も、推敲に推敲を重ね、毎日毎日・・・直していた。

拙者は、音感はまったく無いのだが、読みのテンポ、リズム、緩急、強弱、抑揚には、天性の才能があるようだ。
ましてや、わかりやすいように、言いやすいようにと、自分で推敲を重ねてる原稿だし、画面の動きも熟知しているので、テンポに合わせても語れて、不安はなかった。

前日は、鼻水が出て、こりゃいかんと、薬を飲んで寝た。

当日は、朝5時に目が覚めたので、自分でクリックしながら、2回練習した。
ここは、「なりますが、」より、「なってしまいますが、」の方が良いなあ・・・と、気付いて、また最後の直し。
訂正の紙を張り付けた。
タイムは、10分15秒ぐらいだった。

発表時間は10分。
少々超えても10分で鈴の合図があるだけで問題はないが、長すぎてもみっともない。
これまでの練習では、ゆっくり感情を込めて喋ると10分30秒。早口でやると9分35秒だった。
10分喋りまくりなので、2回やると、喉がかなり疲れる。

そして、「あめんぼ赤いなアイウエオ、浮き藻に小エビも泳いでる。柿の木栗の木カキクケコ、きつつきコツコツ枯れケヤキ・・・」と稽古した。
滑舌を良くして、早口の箇所もわかるようにしなければいけない。

さあ、出発だ。
通勤の車の中で、「湘江を渡る」と、大沼枕山の「楠公子に別るるの図」と「倶利伽羅峠(一)」を稽古した。
必死にやり、ついに高音が出なくなる。

私たちのサークルは、4番目だ。
パワーポイントの出来は完璧だと思ってるが、出場サークルには、チラシを作ってるプロのデザイナーの部署や、ポスターのデザインを競う営業企画課、そして工務部と続き、その後だ。
まだ他にも、洗練されたセンスの東京営業部など強敵がある。

だが、聴いてて、発表者が雑談のようにリラックスして発表してるので、つまらないなあ、残念だなあと思った。
詩吟の成果を出そうと思った。

誰もやってないが、舞台に上がる前は、舞台下で看板に礼をして、壇についたら原稿を置き、「マイクさん、お願いします」と、おもむろに調整して、軽く礼をして、息を吐いて吸って、止めて、お腹に力を込めて、沈めて語ろうと計画を立てていた。

「これから水曜サークル、修繕費の削減に挑戦を発表します。どうぞよろしくお願いします!」と、元気よく礼をしたら、今まで白けてた雰囲気の会場から、思いがけず、「パチパチパチ・・・」と盛大な拍手が響いて、びっくりした。

大事なところはゆっくりと、普通のところはテキパキと、間も様々に入れて、岳風吟法で力強く説明していった。
全然緊張せず、余裕をもって画面を見たり、時折、客席も見て、アピールした。
詩吟では、これまで、こんなことはまったくない。

聞こえなかったが、「ご清聴、ありがとうございました!」と礼をしたと同時に、10分の鈴が鳴ったそうだ。

そして、会場からの質問、審査員から質問、講評と続く。
会場からは質問の挙手はなかった。
審査員から質問があり、冒頭に、「審査員の立場から、こんなことは言ってはいけないが、ハキハキしていて、とても感動した!」と、異例のお言葉を賜った。

それ以降は、発表も盛り上がってきて、皆、大きな声で発表するようになってきたと思う。
暗唱している人もあって、素晴らしかった。

昼食休憩の時も、良かったと声をかけてもらえたし、「あの人は誰なの?」と、とても評判が良かったそうだ。
これも岳風詩吟のおかげです。

しかし、発表の内容では、年間9000万冊の包装をインライン化し時間と人員を減らした部署。サテライト印刷を可能にした部署。1年間を通しまったくミスのなかった部署。売上実績を大きく伸ばした部署。治具を改良して省力化と大幅に時間短縮した部署がある。
うちのサークルの、「メンテナンスをしっかりやり修繕費が減りました。」というような発表では、実績で見れば遥かに及ばない。

4位、3位、2位、と発表があり、どうも、大きな声で発表してるところが評価が高いようだ♪
ファンファーレが響いて、「1位 水曜サークル!」
おお、バンザーイ!!
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終了後、製造本部本部長や、各工場長、部長より、本年度の方針の発表があった。
前任の課長だった、現他部署の部長より、関係ないことなのに、
「今回、素晴らしい発表をされた○○さんは、ご存じない方も多いでしょうが、現在、嘱託ですが、当社の社歌の作詞者でもあり、死しても名を残す人であります!」
「え~~!」(@_@)
と、めちゃめちゃ持ち上げていただいた。

どれだけ、紙とインクと時間を使ったかわからないが、とても楽しかったです。
詩吟でも、自信を持ってやれるようになりたいもんだ。