木曽路ツアー 3 | お山の杉の子

お山の杉の子

詩吟・なんの負けるか今にみろ…

さて、お目当ての宿泊、囲炉裏のお宿「こおしんづか」です。
お部屋に案内してもらい、外を覗くと、でっかい鯉が二匹泳いでるではないか!
筧からは清水が滔々と流れ、灯篭があり、豪邸じゃ!
ざあざあと流れる透明な渓流と裏山が見事な借景だ。
お山の杉の子-木曽路ツアー お山の杉の子-木曽路ツアー
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しかし、かなりの時間になるのに、お客さんが来るようすがない。
最初4人で予約してもらったが、翌々日には満室になってた。
まさかと思ったが、たった4人で満室にしてしまわれたらしい。商売っ気がないなあ。

Nちゃんと2人で檜のお風呂に入ったが、浴室は温泉みたいに暖かだし、とても気持ち良かった。

ご主人から「お食事のご用意ができました」と、声がかかった。おお、あの声は…!
申し訳なくも、ご主人に配膳していただき恐縮。

早速に木曽節を聴かせていただけるのかと思ってたら、一向に始まる様子がなく、その間に先生がビールをどんどん勧めてくれるので、たちまちコップ5杯。

五平餅に、お刺身に、お魚に、きのこばかりの珍しい茶碗蒸しに、天ぷらに、珍しい山菜に…、お風呂も、浴衣も、お布団も…これで7500円じゃボランティアじゃないか。

詩吟もやらせてもらったけど、思い出したくない。
音が外れてきてるなあ…と思ってるうちに、終わった。

ご主人が、若山牧水の「暮坂峠」を吟じてくださり、いとも簡単そうにやられので驚きました。
指導者研修か、吟道講座を間近でやっていただいてるようで、まことに勿体なく思いました。

エナメルみたいに光る磨かれた戸や壁。
Q子さんが、「囲炉裏の煙はどこへ行くのですか?」と質問してた。
なるほど、普通の部屋で焚いてたら部屋中煙だらけになってしまうもんなあ。
鋭い質問だ。天井を伝って逃げていくらしい。

ご主人の囲炉裏の薪をくべる手つきも見事だし、不思議なことにポッと薪に火がつく。
自在鉤も軽くスイスイ動く。
わしがやってみたら重くて重くて、大変でびっくりした。

夜は、渓流のざあざあと流れる音を耳にしながら眠りに就いた。なんか小説の世界にいるような気分だった。

朝もまた、豪華なお食事で、お米も味噌汁も、とっても美味しかった。

ご主人が、こそっと、「ミとファの音を意識してないいなあ」と、教えてくれた。
ファでやると下がりきらんし…もう、倶梨伽羅はミだけでやろうっと。