・「彼のことが忘れらないの」と相談すると。

「忘れなくていいじゃん。楽しい思い出として残しておきなよ」と言われたことがある。SNSでもよく見かける言葉だった。

言われた私は、ああそうか。楽しい思い出として残しておけばよいんだ。と

おもうことなどできなかった。

身を削ってまで、私のすべてをささげてもよいと思えるほどに彼を愛していたのだから。早く忘れないとわたしは前に進むことができないのに。思い出として残してしまったら、彼のことを想いながら私は腐ってしまうだろう。

 

だからすべてを消したかった。あの声も彼との会話も思い出も。すべてをすてなきゃ私はこのままだから。でも消えなかった。どんなにほかのことを考えていても、息をするように彼のことを考えてしまう、いや。彼のことが染みついているようだった。

突き放されたはずなのに。なぜまたあなたで苦しまなければならないのだろう。

 

あなたは私のことなんてなんともなかった。日常の一瞬でしかなかったのに。

私にとってあなたは私の一生だなんて。おかしいよ。