仕事と家の往復が嫌で 今の生活を手に入れて

空いた時間がゲームの時間

ネットゲームが主流になったこの世界
フレンドと言えばネット上の友達ばかり

コロナ禍も相まって、外に出なくても引きこもりと言われなくなった良い時代(周りには言えないw)

最近は、一緒にゲームしてくれる人も増えて楽しい日々

でも、この場所はリアルだけど仮想空間
ずっとここにいても良いんだろうか?

この歳でリア充になろうって訳じゃないけど
少し考えてしまう

夜中に酒呑んでると変なことばかり考えるw

そして朝
忘れて普段の生活へ
一人になったその日から暗い部屋に閉じこもった僕

ある日君に出会って世界が変わった

毎日仕事と家の何もない渇いた生活

その先に何も見えない暗闇だけが続く道
いつもと変わらない時間
いつもと変わらない景色
どこを見てもモノトーンの世界

そんな場所に色をつけてくれた
一度なくした色
一度塗りつぶした世界

カラフルな世界 楽しい世界
君の持つ色が僕の世界を染める

今の世界は少し眩しい
君のくれた世界
でもたぶん昔にいた世界

ここに君はもういないけど
君が取り戻してくれた世界で
これから頑張っていこう

辛い世界 悲しい世界 不安な世界
でもそれ以上に楽しい世界

この世界をまた見させてくれてありがとう
「志帆里~!島が見えてきたわよ♪」

島が見えてきた事に気づいた茉里は、今しかないと話の中に入ってきた

「あっ!お姉ちゃん忘れてた……」
その声で志帆里は、初めて茉里の存在をおもいだした

ピンポンパンポーン♪

『まもなく、島に到着致します。接岸時に多少の揺れがございますのでご注意下さい』

放送があった割りには、衝撃もなくすんなり船は止まった
「やっと着いたぜ~」
「無人島を開拓したわりには、けっこうしっかりしてるのな」
ヤマトが、そう思うのも無理はない
村と言うより街と言っても良いくらいだ

明らかに一企業が資金を投じて島を買って、営業しているには些か金がかかりすぎている
ヒカルの家でもここまでは出来ないだろう

「お待ちしておりました、佐山様と佐伯様の
一行でございますね」

ここから10分ほど歩いた時、中世ヨーロッパを思わせるような建物『氷炎館』が丘の上に現れた