ありがとうございます、参考にさせていただきます


タデ藍の乾燥葉で思ったような藍色にならなかった方のために、、


タデ藍の生葉中での藍色素はインディカンという形で存在していますが、乾燥葉にするとインディゴに変化します。インディゴを繊維に染着させるには 還元→酸化工程 、即ち、 藍建て が必要になります。藍建てには、発酵建てと化学建てがあります。

乾燥葉の発酵建ては、蒅藍の灰汁汁発酵建てのような工程を経なくてもほぼ失敗せずに小規模で建てることが出来ます。ただし、乾燥葉にしてからの保存期間が長くなると発酵し難くなるので1年以内のものが良いと思います。還元菌と酵素の活性条件に違いがあるので、そこだけしっかり押さえておけばうまく行きます。多分。


還元菌の生育酵素の生成(活性)
温度20℃~35℃30℃(45℃~50℃)
アルカリpH10.0~pH11.5pH10.0~pH11.0
酸素要求性好気嫌気

 

・仕込み
縦長の容器(口の直径が高さより小さいものがよい)に乾燥葉を入れて、浸る程度の熱湯を注いでからアルカリ剤を添加する。そして、乾燥葉の重さの40倍量のお湯を30℃前後になるように加減しながら満たす。PH11.5前後になっていればOK。低ければアルカリ剤を適宜追加する。

<例>
乾燥葉:100g
アルカリ剤:消石灰10g~
容器:ポリバケツ蓋付き5~6L
その他必要な用具:PH試験紙(PH10~PH12)・水温計・秤(500g用)


・管理
発酵が始まるまでは出来るだけ液温を高く保ち還元菌の増殖を促す。それまで攪拌は行わない。毎日PHを測り、下がり始めたら染液の表面と底部の条件を均一にするため1日1回攪拌を行う。
PH11.0以下になったら、PH11.0を超えないように消石灰、もしくは、ソーダ灰を添加する。試し染めとしてティッシュをしばらく浸してから水で洗い、青くなっていれば発酵還元している。液の状態や匂いからでも判断ができる。

還元が見られなくてもPHが下がり続けているなら、還元菌は生きているのでじっとがまん。また、PHが11.0以上の状態が続く場合は液温を上げると良い。
攪拌をして真ん中に藍の華(酸化して結晶化した藍色素=インディゴ)が現れたら還元良好。


さて、ここまで来ればあとは染めるだけなのですが、発酵建ては化学建てに比べて還元力が弱いので欲張って染めないことです。染めていて泡が白くなって来たら休ませてあげましょう。25L容器なら100g位の糸か布を数日かけて染めると良い色に仕上がります。染める際は、網かざるを沈めて沈殿物が付着しないようにしましょう。
PHは10.5~11.0の間で管理します。染めない日が続く場合は液温を下げておくと管理がしやすくなります。時に不調に陥りますがPHが適正であれば死ぬことはありません。表面に氷が張っても死なずに越冬します。だんだん悪臭がしてきますが慣れましょう。化学建て(ハイドロ)はもっと臭いですから。
どうやっても発酵しない場合は、化学建てで行きましょう。


工房 風色さんより




参考資料 

川人美代子「阿波藍」(2010)