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NHKのメーク師であった岡村宏さんの『一流の顔』(幻冬舎文庫)より 岡村さんはジャンヌ・モローに会われた時、はじめはガッカリされたそうです。
スクリーン上 での若い頃の彼女のイメージがくずれて、初老のシワの多い顔のジャンヌ・モローがそこにい たからです。
しかし、時間がたつにつれてその彼女がとても魅力的に見えてきました。そのシワの光った顔 には相手を包み込むような温かさがあったのです。岡村さんは次のように描いています。
「自分 の目標を達成した人の顔にシワはよく似合う。シワはその人の生きてきた年輪だ。失われてい く若さと引き換えに、シワは人を柔らかく説得する力を与える。…シワに価値をもたせられる かどうかはその人の生き方一つなのである」
今日もいい日だ!