6-5

 

NHKのメーク師であった岡村宏さんの『一流の顔』(幻冬舎文庫)より 岡村さんはジャンヌ・モローに会われた時、はじめはガッカリされたそうです。

 

スクリーン上 での若い頃の彼女のイメージがくずれて、初老のシワの多い顔のジャンヌ・モローがそこにい たからです。 

 

しかし、時間がたつにつれてその彼女がとても魅力的に見えてきました。そのシワの光った顔 には相手を包み込むような温かさがあったのです。岡村さんは次のように描いています。

 

「自分 の目標を達成した人の顔にシワはよく似合う。シワはその人の生きてきた年輪だ。失われてい く若さと引き換えに、シワは人を柔らかく説得する力を与える。…シワに価値をもたせられる かどうかはその人の生き方一つなのである」

 

 

 

今日もいい日だ!