ロンドン+音楽+生活事情

ロンドン+音楽+生活事情

ロンドンで住む音楽マンのブログ。英国在住暦5年を経て今なお惑うミドル・エイジ。

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ストロマエって知ってます?


マエストロの逆さにしたアーティスト名らしいです。


(マエストロ、マエストロ、と10回続けて言ってみてください!

ストロマエ、になりますよね 笑。


さてさてそのストロマエ君、何者なんだと。

Stromae1


いまやヨーロッパでは知名度、人気度から言ってトップスターと言ってもいいくらいでしょう。

ベルギーのミュージシャンと言えばゴティエが昨年世界中で大ブレイク。UKでダウンロードされた曲の

TOP5入る特大ヒットを放ちましたよね~。

今日はそのストロマエ君、(本名Paul Van Haver 29歳)のロンドン・ライヴがロックコンサートの聖地

ハマースミス・アポロにてあったので参戦して来ました。

予備知識としては「アロス・オン・ダンス」がユニバーサル・フランスからの鳴り物入りヒットとしてヨーロッ

パUKチャートにもUK本社にも持ち込まれ、あっと言う間にヨーロッパ中で大ヒットして、、それはそれは

センセーショナルなデビューを飾ったんですが、歌詞が全部フランス語で日本には届かなかったですね。


09年にはカニエのレーベルから出てきたキッド・クディの「デイ・アンド・ナイト」なんかも特大ヒットして

たのでちょっとこういうダラダラ・ダンス系に期待感があったと言うのもあります。フレンチ・ラップとかフレ

ンチ系ダンスものに詳しい人なら「アロス~」くらいは押さえているかもしれません。



会場周りはすでに長蛇の列で、聞こえて来る会話は全てフランス語!イギリスに居るだけでもアウェイな

のにさらにアウェイ感を味わう羽目に。会場セキュリティに買って来た寿司弁当を発見されて入口で食べ

させられるというハプニングもありましたが、めげずに中に入って待つこと1時間、ようやく始まりました!


客層はメインが20代女性、10代のキッズも多く、やはり女性人気か、という感じ。


ステージ上の巨大スクリーン投影される劇的におしゃれなアニメーションが黄色い歓声とどよめきを引き起

こし、全員がお揃いのチャーリー・チャップリン風のコスチュームに身を包んだバンドのメンバーが登場
し、、、そしてご本人登場!



長身ですらりと背が高く、トレードマークの蝶ネクタイに短パン。自身のファッション・ブランドまで手掛

け、上述のアニメや、ステージ・プロダクションとかストロマエ自身がきっとおしゃれなんだろうなと、勝手

に想像できます。



1曲目から3曲目をTa fête(Your Party), Peace or Violence, Te quiero(I love you)までを一気にパフォーマンス。

私の隣のイギリス人女子2名(学校でフランス語を専攻と勝手に決め付け)、その隣のヤング・カップル(フランス人)はすでに汗だくでクネクネと体を寄せ合いながら踊ってるし。。

やっぱりここはアウェーです。会社からたった徒歩10分なんですが。



そこで本人によるマイク・パフォーマンス。フレンチなまり?ではありますが、英語は得意な様子。さすがベルギー人。

国自体の言語がそもそも3カ国語(フラマン語、フランス語そしてドイツ語)ですから。おそらく英語なんて簡単なんだろうか!


歌詞は全部フランス語。それぞれの曲が内省的なつぶやきで誰もが感じる日常の不公平感とかAIDS、癌(ガン)とかそれらにまつわる人生観が歌詞の主体となっていて。

それが人気の理由だったりする様子。上述のお隣の方々は全曲一緒に歌いあげてるし。。

お父さんがアフリカのルワンダ人で大量虐殺で幼少時代に父を失う。お母さんはベルギー人。フランス語で歌い、ラップする。

複雑に聞こえるかもしれないが、ヨーロッパに住んでいると、色んな人種、言語、宗教がホントにMIXされている事に驚かされるが、ミュージシャンの個性と音楽性に大きく反映されているように思う。

5曲目Tous les mêmes(All The Same)はキャバレーダンサーに扮したストロマエ。「男なんてみ

んな同じ」、と女性目線から男をディスるユニークな曲。フランス圏独特のキャバレー、シャンソンな曲

調、ストロマエの動きがこれまたコミカル。!6曲目「Quand c'est ?」

(When?)は(後から調べたんですが)アフリカの伝説のシンガーを主題にした簡単に言うとラヴ・

ソング。これもウィットに飛んでいて、メタファーと歌い手現実にある交錯した歌詞が面白い。7曲目

「Moules frites」(ムール貝とフライ)ベルギーの代表料理を題材にした、恋人同士の関係を歌っ

た曲。「みんなフレンチ・フライっていうよね。これは問題だね。ベルギー・フライって言えよな!!嘘は

良くない 笑」。フランスとベルギーを一緒にしないでと。隣国のイギリス、フランスに比べ、イマイチ自

国のアイデンティティーに弱い?ベルギー人のスピリットにここで会場内にも煽りが入りまして、ここぞとば

かりにベルギー国旗がぶんぶん振られます!




そしていよいよコンサートは山場を迎えるワケですが昨年のベルギー、フランスチャートを制した

「Formidable(Wonderful)」現時点でYoutubeの視聴数が9千9百万回を超え、1億回を目前と

しているモンスター・トラック!なワケですが、最新アルバムRacine Carrée(Square Root)のリリー

スに先駆けてビデオがリリース。酒に酔ったストロマエが駅前でヨレヨレになっている姿を隠しカメラで抑

えたなんとも奇妙なビデオ。これが所謂バイラル(オンライン上)の口コミ効果でアルバム・セールスを

一気に加速。2013年にダフト・パンクを押さえてアルバム・セールスを記録したのはこのビデオによる

効果ですね。

Formidableのビデオ
https://www.youtube.com/watch?v=S_xH7noaqTA



当然ながら歌い易いコーラス部分は会場内大合唱!(日本でもこの曲はウケそう。)

12曲目はAlors On Danseでは90年代のハウス・ミュージックとマッシュアップしたRemixヴァージョ
ンが激的にかっこ良く仕上がっていてこれがさらに会場をアゲアゲに。

一旦会場を後にし、衣装をウガンダ国旗に着替えてきたと思ったらなんと本人そっくりのマネキン。瞬き

するまもなくそのマネキンがいつの間にか本人とすり替えられて、Papaoutai(Where are you,

Dad?)新作アルバムからヨーロッパ12カ国でTOP10入りを果たしたアルバム最大のシングルをここぞ

とばかりに投下!会場はクライマックスを向かえ、隣の汗だくカップルはなんだか、もう汗どころか2名同

時に潮吹き状態に(笑)。最後はバンド・メンバーの紹介。(ちゃんと舞台裏のスタッフまで丁寧に紹

介、さらになんとギターリストが日本人のヤストさん、とか言う方らしい。)

アンコールの声もうなる会場を後にしましたが、実にすばらしい2時間を過ごしました、とここは素直に認めます!



日本人がフランス/ベルギー系コンサートに訪れること自体アウェーなんですが、ストロマエの

アーティスト自信のアーティストしてのアティチュード(姿勢)がそもそもヨーロッパでもアフリ

カでもないアウェー感とあ

ったりして共感が持てたし、Mr.ビーンでもチャップリンでもない、コミカルかつストリート・ダ

ンスとキャバレーがマッシュ・アップされた全体のミクスチャーがなんともユニークでした!




ぜひぜひぜひ、近いうちに日本のクラブやそんな大きくなくて良いですからパフォーマンスしてもらいたい

もんです!